マダガスカル通信・20171008

日本アイアイファンドの島代表からアイアイの島マダガスカルからメールが来ました。

日本アイアイファンドはマダガスカルにあるアイアイファンドと協力して、植林事業などをとして、本来のマダガスカルの自然環境に戻したいと思って活動しています。皆さんにも興味を持っていただけるとありがたいです。

ホームページは http://www.ayeaye-fund.jp/ です。

NGOですが資金の裏付けはあまりありません。御多分に漏れず、お金がなくて苦労しています。取り組みに賛同して寄付してくれる人がいりとありがたいです。

アイアイファンドの皆さま アンジアマンギラーナにおります。

アイアイの研究者(アンタナナリヴ大学の大学院生で博士論文を準備中のニコ君)と会って、アイアイについて実に重大な秘密を聞きました。彼にとってはひとつの発見にすぎないのですが、私にはきわめて重大で、ここではまだ秘密にしておきます。もったいぶっているのではなく、それほど重大なことが今、彼の研究で分かってきているということです。

彼には「この謎を解くことができれば、博士論文間違いなし」と言って、ただヒントだけ与えておきました。さて、遠藤研究室のゼミで私のバカ話を聞いた諸君なら、分かるかな?

ついで、現地へ行き、クラニの苗畑を視察。いろいろな種類の苗が育っていて、なかなかのものです。今年の植林は十分に間に合うことが分かりました。また、去年集めた種子もクラニに預けましたが、今年の雨季にどれくらい発芽するか、楽しみです。

大発見、というか、石原さんのアイデアのペットボトル利用がラミーの苗の成長に与えた影響を見て、びっくり。けた外れに大きな苗になっていました。

ついで現地。実に無残にも植林地外周は棒杭だけになっていて、横木に使った竹はほとんど残っていません。やはり金をかけて棒杭をたくさん立てる必要がありそうです。

しかし、植林そのものは順調に進んでいます。まず、緑化協会の植林事業以前に始めたアカシア植林はすでに森になりはじめ、周囲の焦げた地域との違いを示しています。

また、植林地では、意外なことにラミーの生育がよくて、かなり期待がもてる状態です。そして、なにより濱口作戦による新しい植林手法は、大成功であることが分かりました。

これは一区画にラミー、アカシア、カシューナッツ、マンゴー、そしてシトロンの5種をそれぞれ2列、12本の苗を植えるというもので、その苗の上をサッチャナヤシの葉で覆ったのです。

この一区画では、ラミーとアカシアそれぞれ1本、シトロンが3本、枯れただけで、あとは全部生育している95%残存率という驚きの結果でした。

通常は5割、よくてもそんなもので、悪いと1割、ことにシトロンは5%しか生き残っていなかったのですが、この区画は大成功でした。

あれこれ、ありますが、植林はマダガスカル乾燥地帯でも十分できるということを示したことで、成果はあったかなと。

また、今回、新しい試みとして、植林地に直接、ラミー、バオバブ、ラフィア、タビビトノキの種子を混ぜて、それぞれ2~20個の種子を1メートル区画にばらまき、発芽実験を始めました。これが成功すれば、苗床もいらないのです。濱口方式を取り入れて、ヤシの葉で覆って日陰を作りました。

また、苗木の一本一本のまわり1メートル半径の草を刈って、苗木を守る作業も開始しました。

あれこれ、無数の仕事がありますが、新居建設に立ち会っていたクリスチャン市長に会って、挨拶をし、新居祝いを巻き上げられるという一幕もあり、なごやかにアンジアマンギラーナの日々を過ごしております。

島 泰三

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