「事業を創る人」の大研究

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今の事業が突然意味を無くしてしまう環境変化が起きうることを知っている。
「針のナガオカ」を思い出すとわかる。

「ナガオカ」の歴史は、レコードがCDに置き換わってしまった1980年代に激変したのではないだろうか。技術変化は、企業の生き方すら変えてしまうことを私たちは知っている。

製品のライフサイクルが短くなったことこともここ数十年で感じる、。
一つの商品がなくなると云うことではなく、何らかの観点で進化をしなければ生き残れないと云うことだろう。

もちろん懐古趣味を逆手にとった商品もあるが、常にモデルチェンジや消費者の好みに合わせた改変は行われている。

様々な意味で事業を新たに生み出す要請の圧力がある。
こうしたことを含めて「新事業」と考えると、この視点での書籍が少ないことに気がつく。

下記の書籍は、こうした視点での数少ないものになる。

著者の「中原淳」氏は、組織学習論などの本で少し知っており、研究者であることを承知している。単に、思いつきで本を書くのではなく、データに基づいて論を展開しており説得力がある。

この書では、新規事業を以下のように定義している。

既存事業を通じて蓄積された資産、市場、能力を活用しつつ、既存事業とは一線を画した新規ビジネスを創出する活動

新事業には、怪しげな都市伝説がある。
・ゼロベースで今までに何もないところから生み出される
・一部分の優秀な人材が会社の反対を押し切って成功を勝ち取る

結局ゼロベースで事業を興すというのは現実的でなく、今までの経営資源を使いながらでしか成果を出せる事業を出せないと云うことになる。
そのために何をしたら良いかは、この書籍を読んでほしい。

さて、そうした中で、一握りの優秀な人間が「おまえに任せた」といって成果を出せるかというと、それは幻想でしかない。著者も下記のように述べている。

経営者自らが新規事業にコミットし、優秀な若手社員とともに新規事業を創る、いわば「経営による率先垂範型プロジェクト」のほうが未来につながる新規事業が生まれる

多くの企業事例で、「新規事業アイデアコンテスト」のようなモノを開催していることが聞かれるが、ではそのうちどのぐらいが新規事業になるのか?

新規事業として始めたはずなのだが、一体どの程度寄与しているのか?

企業事例を見ると疑問符がつくこともある。

先の「都市伝説」では身も蓋もないことになり、企業にとっては何も役に立たないと感じていた。

この書ですべてが解決するわけではないが参考になる。

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