ドイツ銀行、1.8万人削減 投資銀行部門を大幅縮小

日経新聞で「ドイツ銀行、1.8万人削減 投資銀行部門を大幅縮小 」と言うことで記事を見た。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47068070X00C19A7FF8000/

銀行の事業の再編、あるいは業務構造の再構築にともない、人員削減や再配置などが話題になっている。

しっかり再調査していないが、三菱UFJフィナンシャル・グループは9500人分の業務量削減、三井住友フィナンシャルグループは4000人分の業務量削減、みずほフィナンシャルグループは1万9000人の人員削減等が紙面を賑わした出来事だろうか。2万人に及ぶ人員削減というのは容易ではないだろう。

ただし、単純に2万人の雇用を放り出すのかというとこれはしっかり確認しないといけないだろう。欧米などは組合の力は一定程度強いだろうし、単純にクビにするなどと言うことは社会的な抵抗も大きいだろうから、いわゆるソフトランディングをさせることになるかと思う。

とはいえ、今までの経験からこうした事業環境の変化に伴う構造の再構築は容易ではない。記憶をたどると以下のことを思い出す。

①技術分野の移転の難しさ

90年代。Javaのプログラマが不足する一方、COBOLプログラマーが不要になった(大量に余った)ので技術教育をしようとしたが、なかなか進まず、結局は解雇した。ところが「2000年問題」でレガシーシステムをいじらなくなったのだが肝心のCOBOLプログラマーを解雇してしまったので現場は結構大変だったと訊く。知り合いのCOBOLをやっていた人間は実家に戻って家業を継いでいたが、「ばかばかしくてもどらねぇよ」といっていたのをなんとなく覚えている。

いったん失った人財はすぐには補充できない。

②部門を廃止

少し脚色する。

ある大手の会社が新事業を行うのでヘッドハンティングと社内の人材の調達で40人程度の部署をつくった。数年やってみたがやはり儲からないと言うことで部門を廃止したのだが、その部署の人間をそのまま解雇した。どう見ても解雇権の乱用だと思うのだが、泣き寝入りをしたようだ。

いまなら訴えるぞと思う。

経営資源で「ヒトモノカネ」というが、「ヒト」の最適化は非常に難しく感じる。今までやったことがないことをいきなりやらせると言うことは、「パワハラ」ではないかと思う。再配置も十分気をつけなければいけない。ヒトを切り捨てると、その人たちの恨みを買う。

これも注意しないといけない。

さて、メガバンクで居場所のなくなった人たちの思いというのはどんなものなのだろう。

願わくば、新天地を探せるという希望を持たせることができるといいのだが。

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