適者生存:環境に適応したものだけが生き残れる

2019年 上場企業「希望・早期退職」実施状況
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20191009_01.html

東京商工リサーチのレポートになる。
主要部分を引用する。

❚2019年に入り27社が募集、人数は6年ぶりに1万人を超える
2019年1月から9月までに希望・早期退職者の募集実施を公表したのは27社だった。募集人数は合計1万342人(判明分)に達し、2013年(1-12月、1万782人)に迫っている。

❚先行型」の発生も、約7割は業績不振
2019年に希望・早期退職者募集を実施した27社のうち、直近決算(通期)で最終赤字は12社、減収減益は6社、合計18社(構成比66.6%)が業績不振だった。ただ、アステラス製薬や中外製薬、カシオ計算機、キリンHDなど、業績が堅調な企業が先を見据えた「先行型」の募集も目立つ。バブル期に大量入社した40代から50代社員による年齢構成の“逆ピラミッド状態”の是正のほか、事業の絞り込み(選択と集中)、外部人材の登用による活性化など、新陳代謝を急ぐ企業が増えている。

(引用 ここまで)

一口に余剰人員と云うが、結局の所、今のままでは社内に仕事がないという人員だ出てしまうという状況が発生するのでこれを是正するという中での施策として早期退職制度があると考える方が良い。

いわゆる社内失業者を抱えるほど企業に余裕があるわけではない。
業績に悪化に伴うリストラは、事業の撤退や縮小に伴うことも多い。正直、経営責任になるのでまずは取締役などを減らしたり減給するのが先だろう。

とはいえ、先の見込みのない会社にしがみついていても仕方ないので身の振り方を考えた方が良い。

https://diamond.jp/articles/-/217004
早期退職募集に対する「転職」「独立」「居残り」それぞれのリスクとは

という記事の中では、早期退職に対して「転職」「独立」「居残り」のリスクに関して記載があるものの、ではどうするのかという処方箋にはなっていない。

一方で、事業拡大や新規事業への再編に伴うリストラは少し事情が違う。
いままでの組織能力と異なるというのであれば、その人材を外部から調達するか、内部の人間の再配置でまかなうことが選択肢になる。

ただし、内部の人間の再配置はかなり困難を伴う。
人間系の再編は避けられないかもしれない。

その時に、社員がとるべき対応は「居残り」ではなく「変身」になる。
新たな事業領域に対応できる能力を身につけるべきだし、会社もそれを支援するべきだろう。

とはいえ、これが恐ろしく大変なのはなんとなく肌で感じる。

私自身の話になるのだが・・・

最初に入社した会社は、その数年前だろうか一度倒産(?)して再建中だったと記憶する。
200人から300人程度の会社で、数年後には500人、5年後には1000人になろうかという規模の拡大をしていた。

規模の拡大は事業特性を変えてしまい、居場所がなくなった私は「転職」した。といっても、年俸契約で過ごし、数年後には知人と会社を興すなど、会社員としての経験はないに等しい。

事業特性が変わると云うことは、部門の統廃合が発生し、私のいた部門での同期はほぼいなくなっていた。これはこれで仕方が無いことだろう。

当時は、技術革新が進行中であり、COBOL中心だった業務もJavaなどのオブジェクト指向の言語に移りつつあった。

当時の人事部門の人と話をしたが、いままでCOBOLに携わっていた人をJavaに再教育することは困難で、結局はリストラせざるを得なかったと聞く。

生き残るためには、自分自身を変えなければならないのだが誰でもできるわけではない。それでも”変身”しなければ生き残れない。

いきなり変身ができなくともその準備だけはしておこう。

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