地方の活性化の現実

2020年1月25日

■ 地方の活性化の現実

《地方都市を訪れて、行政はどう考えているのだろうと思ったこと》

地方での人口流失の問題は、数年前に秋田に訪れたときも感じたことだ。
地元では四苦八苦している印象が有り、行政はどのようにしているのかなと、下記のサイトをのぞいてみた。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/mahishi_index.html

この中では、以下のような記載がある。

「長期ビジョン」及び「総合戦略」について
日本の人口の現状と将来の姿を示し、今後目指すべき将来の方向を提示する「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン(令和元年改訂版)」及びこれを実現するため、今後5か年の目標や施策の方向性等を提示する第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」がとりまとめられ、令和元年12月20日に閣議決定されました。

関連資料には
2.まち・ひと・しごと創生の横断的な目標に基づく施策の推進
②新しい時代の流れを力にする
・地域におけるSociety 5.0の推進 等
①多様な人材の活躍を推進する
・多様なひとびとの活躍による地方創生の推進 等

ときれい事のような記載があります。中身はなく、まるで人ごとのような記載で拍子抜けになります。

《シャッター通りのさみしさ》

先日、地方都市に出向くことがあった。東京から2時間ほどで、その名前を聞けば皆知っているはずだ。
最近駅前開発がおこなわれ一定程度整備されているようだが、一歩通りに出ると景色が一変する。ほとんどの店がシャッターを下ろしている。シャッターには緑の草花を装飾したデザインになっており、それほどすさんだ印象はないものの、やはり夜にはあかりがなくなり華やかさがなくなる。
そのせいか、人の行き来も少なく、さみしさが漂う。

地元の人に聞くと、商工会などが活性化に向けて頑張っているのだが、なかなか難しいとのこと。「やはり、お客さんが少ないのですかね?」と聞くと、「いいえ、後継者がいないんです」との答え。少子高齢化の影響なのだろうが、その関連性は複雑だ。

最初は何だったんだろう。

かつてこの地は富士登山の入り口の役割も持ち、非常に栄えていたようだ。しかし、だんだんと来訪者も減る中で、税収の落ち込みや、店舗の少しずつの減少が続き、また、地域外に流出する人口も増えていったのではないだろうか。
地元には、小学校はあるようだが、中学や高校は隣町で、地元には短期大学しかない。

教育の機会を求めるなら東京に行くという選択肢が強くなるだろう。
東京に出て、就業に機会がそこにあれば、地元に戻る選択肢は減るかもしれない。

いま、インバウンドを期待して大手ホテルチェーンが地元にホテルを建設している。
しかし、今後のことを考えると、まずは若い人に未来の選択肢を与えられるような教育機関や能力開発のための仕掛けを作るべきではないのだろうか。

観光振興の施策は本末転倒のような気がする。

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