《AIを活用するために シングルプラットフォーム》

AIを活用するためのキモは「データ」になる。
どんなAIであろうと、十分なデータがなければ移管しがたいものがある。

さて、そのデータだが、単にそこにあるだけではダメで、何かしらの評価情報が必要だ。
善く例に出されるのが、画像データについて、「これは猫です」「これは犬です」「これは猫ではありません」などと云った評価を画像に付け加えることで、判断ができるというものがある。

様々な経験と知識が未来を予測すると云うことは「現象学」でも指摘されており、脳科学でも分野が重なる。ものの一部で全体を予測する(例えば黒くてワゴンっぽいジャパンタクシーの一部を観てもそれとわかる)などは知られている、

さて、Aiの活用分野としてHRテックを配慮すると、もう一つ重要な要素として、データの相互利用がある。

これはどう云うことかと云えば、下記の例で考えてみよう。
「定年延長に向けて、社員の生産性の向上のための報酬と配置の最適化を考える」という課題があったとする。
ほしい情報としては、
・生産性向上に係わる個々人の働き方
・ライフステージの変遷
・能力開発の記録
・自己申告の記録
・賃金の取得履歴
・キャリアパスの記録
など様々な情報が必要になる。

ところが、結婚や出産などの属人的データは総務、賃金や異動は人事部、生産性などの記録は各部門、等など。管理している部門やシステムが異なることが多い。

これでは、データの活用をしようにも手間がかかり情報が欠落する。

実際、賃金制度の見直しをしようとしても、属人的な情報と賃金の情報が別システムで統合されていないばかりか、履歴がわからないので予測にも使えない。

まずは、同じプラットフォーム(シングルプラットホーム)に乗せることから始めないとにっちもさっちも行かない気がする。

ただし、実際の企業の状況を見ると、システム部門と管理部門、現業部門でのセクショナリズムがあり、統合は簡単ではなさそうだ。システム部門としてはレガシーな資産が有り、そう簡単には新しい仕組みにトライできない。

おすすめなのは、新しいプラットフォームに新規の情報だけを載せること。今までの資産を活かそうなどと考えない方が良い。

あと、システム部門を廃止すること。ただし、システム部門の人は、総務や人事、企画部門、工場での生産管理などへ再配置し、ITC活用の専門家として活躍できるようにすることをおすすめする。

ちょっと乱暴かな?

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