リコメンドという言葉がある。
わかりやすく云えばおすすめだ。
それを選ぶかどうかは本人次第なのだ。
実は、AIの本質を言い当てているのではないかと思う。
AIは正解を出すものではなく選択肢を提示するものだという程度でとどめておかないと危険な感じがする。
以前、「火の鳥:未来編」で、コンピュータが相互にけんかをして核ミサイルをぶっ放すという話を書いたが、その中で,人間が「やめろ!」と云っても止まらなかったシーンをなんとなく思い出す。
では、何でも人間の判断が必要かというと、それも程度問題で有り、自動倉庫や異物混入検査などはある程度任せないと仕方ない。
要は「正確性」ではなく「確からしさ」でAIはアウトプットを出すと云うことを忘れてはいけない。さっもないと、「AIに任せているから大丈夫」もしくは「AIでなくてはわからない」などという妙な話が横行する。
と言うことをなんとなく思ったのは「DSS」という用語を久しぶりに見かけたからだ。
DSSは”【 Decision Support System 】 意思決定支援システム”といい、今から30年以上前にはやったことがある。
経営上の意思決定をサポートするために、財務データや販売データなどを統合して統計処理をし、有益な情報を出すという代物だ。まだ、BI(ビジネスインテリジェンス)等という言葉が出る前だった。
このDSSの開発に少しだけ係わったことがある。統計処理に詳しいと云うこともあった性だろう。しかし、システムとしてはまともに完成することはなく、いろいろとトラブルも有り、いやな思い出しかない。
コンピュータでやれば、何でも「正解」が出ると信じていた時代なのかもしれない。
確かに計算はしてくれるが、意思決定にからむ話や、探索などの複数の計算結果が出るものに関しては100%正しいことはなく、あくまでも統計上のことになる。
当時はそんなことはあまり配慮されず、AIなども「正解」を出すために腐心していた。
コペルニクス的転回ではないが、「AIは可能性を示す」という程度に考えておいた方が良い。
現在、HRテックなども話題になるが、人の問題は機械に任せてはいけない。最終的には人が責任を持たないといけないと感じた。
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