世間に転がる意味不明:犯罪に加担する覚悟(ファクトをチェックしないリスク)
■「そんなカネは出せない」という当然の帰結
少し話題になったニュースがある。
○フェイスブックとインスタグラムのファクトチェックを廃止、米メタが発表
米メタは7日、運営するフェイスブックとインスタグラムで、投稿内容の正確性を調べる独立したファクトチェッカーの使用を廃止すると発表した。今後は、米ソーシャルメディアのXで用いられているような、正確性に関するコメントをユーザーに委ねる「コミュニティノート」という仕組みに置き換える。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cgkxky4vvg3o
プラットフォームの提供者には一定の責任があり、誹謗・中傷、意図的なフェイク、扇動などにつながる投稿などは望ましくない以上、投稿内容についても責任を持つべきである。と言った論調は理解できるが、自らの責任で発信する「メディア」と、「垂れ流すだけのソーシャルメディア」を同じに扱うべきではないだろう。
ファクトチェックにコストがかかる以上、それの責任を持たないとしてコスト削減を言うのであれば、その程度であると理解すべきであり、非難する矛先は違うだろう。
非難されるべきは、その投稿の信頼性を何も顧みないで拡散する無責任な人々であろう。
また、拾い食いしても腹を壊すのは自己責任である。
■ファクトとは何か
かつて湾岸戦争の際に「オイルまみれの鳥」の映像が、戦争非難に使われたことを覚えているだろうか。この時に、仮に、その映像が事実だったとしても、時間軸や場所を操作すれば世論をリードすることができると言うことが明らかになった。
「ファクト」かどうかについては、重要だと思うのであれば「時間」「場所」「状況」などは確認品ければならない。
大変申し訳ないのだが、ウクライナ・ロシアの戦争、イスラエル・ハマスの戦争の映像は、それ自体は事実かもしれないが、その場で起こっていることの全体を示しているわけではない。同じ映像が繰り返し流されることも違和感がある。
最近では、生成AIが生み出す映像も問題視されている。機会があれば「かんせ」という薬が日本のドラッグストアで売られているというフェイクニュースも調べてにて欲しい。
それがフェイクかどうかはともかく、現在は事実かどうかを確認できない情報があふれかえっている。それを自覚すべきであろう。
■拡散する無責任
いわゆる、テレビ、ラジオ、新聞などのメディアは、自分たちの名前で情報を発信する。その内容に責任を持つことは重要であれが、それをどう受け止めて判断するかは各人の責任になる。
たとえはおかしいかもしれないが「日銀決定会合」での利上げの予想をして株取引してもその損失は自己責任である。
それでも、その情報についての判断を誤ると、EUなどで発生した暴動などの社会的な混乱を招くこともある。
これが、その責任感の薄いタブロイド紙やそれに類するメディアもどきの情報提供には注意が必要である。どこまでが裏付けがあるか分からないからだ。さらに言えば、無責任に投稿できるSONSはもっと気をつけなければならない。
ドナルドトランプの投稿は、データに基づく投稿ではなく思い込みだけの投稿である傾向が強いという印象がある。これをリツイートしていると言うことは、人を傷つけ、冒涜し、不利益をもたらすという犯罪に加担することになる。
ファクトチェックされていない情報の拡散は、人を傷つけ、社会の混乱をもたらし、あるいは無実の人や企業への攻撃をぞちょうするコトにつながる可能性がある。
あなたは「犯罪に加担する覚悟はあるのか」という問いに応えられなければ安易に情報の拡散をすべきではない。
ファクトチェックはあなた自身でしなければならない。
誰かがしてくれるわけではない。
2025/01/18