アクターネットワーク理論入門―「モノ」であふれる世界の記述法 栗原 亘他著

「アクターネットワーク理論入門―「モノ」であふれる世界の記述法 栗原 亘他著」
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入門書とはあるが、いきなり読むとなかなか難解である。世界を理解するのにあらかじめ境界線を引くのではなく、そこで主体となっているアクターに着目し、そのアクター同士のネットワークで世界を記述せよと言う趣旨が記載されている。アクターには人間もあれば非人間(それもモノもあればコトもある)もあり、それぞれが主体的に動くことも視野に入れている。
「記述法」とあるが、具体的な外形的要件は何も書かれていない。アクターやネットワークの動きを無視して表現をするなかれとしか書かれていない気がする。それは、どのような記述方法で書いても良いが、世界はアクター同士のダイナミックなネットワークで実現されていることが分かるように書くことをもとっめていると理解している。
とはいえ、人間というアクターは常にダイナミックに変化している中でネットワークも常に変化している。これを表現することは難しいだろう。
理念としては分かるが、自分事として理解するコトは難しい。現代思想の他書を読んでから再度挑戦することが望ましい。