先日「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」を見に行ってきた。
フォトコラージュというのはなじみがないかもしれないが、写真を切り貼りして現実には無い世界観を表現するモノと言える。
展覧会の案内で紹介される作品の多くは、人物の顔を切り取って扇子やトカゲの顔に張り替えたもので、印象的なモノが多い。しかし、ある意味グロテスクな面を強調することになり鑑賞者に驚異本位に走る余地を与えてしまう。
実際は、もっと多様であり、「こうした発想もあるのか」と感心させられる。
体の部位のパーツの組み合わせを変えたり、縮尺を変えたりして再配置することにより現実世界にはない「何か」を表現すると言うことは、発想の自由さを促す。
考えてみれば、ゴジラなどの怪獣映画などは生き物の縮尺の改造であるし、ろくろ首など日本の妖怪などもその一つとみることもできる。
窓に水槽の画像を貼り込み、周囲に魚を泳がせ、縮尺を変えた人物の配置をするだけで違った風景になる。
現実世界で今見えていることに疑問を持ち、様々な試行錯誤を来る返すことで新たな発見を見いだすことができる。とは、ビジネスにイノベーションを持ち込むことの議論をするときにもよく言われることだ。
しかし実際には常識に縛られ、それを壊すと言うことにはなかなか踏み出せない。
常識に縛られている自分にはっとさせられた時間だった。
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