読書のためのカフェ
https://president.jp/articles/-/24402
草加に書店と併設されたカフェがある。
タリーズとくまざわ書店のコンビだ。
昨年リニューアルされたモールにオープンしたところだ。
何回か訪れたがいつも満席近く席を確保するのが難しい。
近くにはスタバもありこちらも盛況だ。
■ 併設カフェ
こうしたカフェは、書店から気に入った本を持ち込みコーヒーを飲みながら読んで気に入ったら購入するというのが最終形だろうが、まだここまで取り組んでいるところは少ない。
すでに購入した本を持ち込んで読む形式や、人気書籍など限定された物をカフェに置き手に取ってもらうなどの取り組みが目立つ。
書店にカフェが併設されているのを初めて見たのは、10年近く前の池袋の高速道路近くの本屋だった気がする。ビジネス書が中心であり、内容も充実しており、気に入った本をゆくたびに買っていた気がする。たいていの場合にはお客さんとの打ち合わせの前後に入るので、時間調整をするためにカフェを探していたが、ここはあまり知られていないせいか席は空いており、本を購入した人が優先なのでよく利用させてもらった。
次に見たのは、ヨドバシ秋葉原の7Fの有隣堂だ。ここは、あらかじめ本が用意されており自由に見ることができる、さすがに置いている本の数は少ないので、店員のセンスが物を言う。琴線に触れる本もあり、何冊か購入した記憶がある。
先日、草加のリノベーションのプロジェクトの一環として、絵本を専門とする本屋とカフェが併設したところでコーヒーを飲んだ。
面白いのは、カフェのお客さんが若いままが多く、赤ちゃんも一緒だったことだ。
お客さんの選別をこうしてするのかと驚いた記憶がある。
本屋は本を売るという発想だけではいられないのかもしれない。結局は、人が手に取ってもらう必要があるし、本屋も人が手に取りたいという物を用意しなければならない。
■ カフェはコーヒーを飲むところなのか
大学時代、カフェと言えばジャズ・クラシックなどの音楽喫茶を想定していた気がする。
当然大学近くの喫茶店なので、レポートを書いたりする場所だったりする。
考えてみれば、今もあまり変わらない。
今時のカフェを眺めてみても、ビジネスマンが打ち合わせをしたり、パソコンを打っていたり、友達同士でおしゃべりをしたりしている。
カフェはコーヒーを楽しむ場所ではないかもしれない。
併設カフェを眺めていると、確かに「読書」を楽しんでいるお客さんがいる。
コーヒーは入場料と考えると、カフェにいる価値を提供するという発想に立つことが必要だろう。実際にこれを実践している企業(キーズカフェ)もいる。
■ 本を売らない本屋は実現できるか
「本との出会いが人生を豊かにする」と言うことであれば、本との出会いを提供する本屋というビジネスを再考できないだろうか。
今の本屋に不満なのは、売れ筋の本が平積みになっており、その他の本は置いていないか見つけにくい。結果として本との出会いを制限している。
ほんの見本を置いておき、そばに購入用のカードを置いておくとどうなるだろう。すでにプリンターのインクなどはこうしている。また、家電製品なども、見本を置いておき、製品は店員に持ってきてもらうというスタイルもある。
当然、店のレイアウトなども大きく変える必要がある。しかし、今の背表紙しか見えない本棚をITを駆使して変えることができる。想像してほしい、棚の前にはスクリーンがあり、横にスワイプすると本の装丁面を確認でき、タップすると、最初の数ページが読める。
購入する際にはタップすると自動的にキャッシュカードで決済され、当日もしくは翌日の配達される。現物がその場でほしければ、店舗での在庫確認ができ、店員に伝えれば用意してくれる。
待ち時間には併設されたカフェで待てば良い。コーヒーの割引券をもらえるので、コーヒーも楽しめる。
こうしたことは実現可能だ。
絵空事と思うなかれ。
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