2020年1月27日
https://www.businessinsider.jp/post-202090
リストラ数は6年ぶりに1万人超え。業績好調でも早期退職者を募集する理由
「2019年のリストラによる退職者数が6年ぶりに1万人を超えた。
で始まる記事を眺めていると、昨年の記事を見て感じたことと同じようなことが書かれているなと思う。
もっとも、視点はやはり異なるので自分なりに整理しておく。
昨年感じたことは、1990年代の業績悪化の責任をとる経営者がいなくなり、尻尾切りしやすいホワイトカラーがそのとばっちりを受けたという評価ではあるが、今回は違うようだ。
《人財もカンバン方式になるのか》
・必要な人材を必要に応じて調達する
と言うことが当たり前の時代になるかもしれない。
その傾向は、通年採用の廃止や早期退職制度、いったん退職した人たちのネットワークの構築、リターンの受け入れやすさの土壌の醸成などにも現れてくるだろう。
こうした世界観の中では企業側にも働く側にも制度改革、意識改革が必要になる。
役に立たないからと言って人を廃棄処分にしたり返品をすることを安易にしてはならない。そのためには
・企業側は、どのような戦略の元でどのような人材が必要なのかを明示しなくてはならない
・漠然と優秀な人とか、○○分野に精通していると云った曖昧さや自己申告に頼るような応募はできない。
・なぜならば、そうして集めた人材が必要な人材を満たしているかどうかはやらしてみないとわからないリスクが大きいからだ
・やらしてみなければわからないのは当然としても、リスクは避けるべきだ。
・ダメなら交換は無責任すぎる
個人の方も、
・市場(企業)が必要な能力を身につける努力が求められる。
・しかし、企業固有の特殊能力は経験に頼らざるを得ない。
・企業側も個人も能力開発をする必要がある。
さらに
・個人の方も、自分の能力の記述化が求められる。何を提供できるかを明示できなければ、採用しようがないからだ。
・参考になるのは、離職するときに基の企業からの離職時に能力証明書を発行してもらうような仕組みかもしれない。
《大学の役割の変革》
4月の一括採用であれば、専門学部であるなら一定の専門知識を証明できるかもしれないが、多くは汎用知識になる。
これでは、上記の能力の説明にはほど遠い。
大学では、教養としての汎用知識と職業に必要な特殊技能や知識を提供できる仕組みが必要だ。
それは、今までのように4年で卒業するというカリキュラムではなく、単位を取るまで卒業させない余云う仕組みも必要だろう。
大学は、単なる知的探究心を満たす場であると同時に、その知識を職業にするという役割を担っても善い。そのために学生は費用を払い、レポートなどの課題をこなし単位を取得し、取得したことへの担保をする。等姿を思い描く。
レポートを出さないので単位はあげられないという教官に対し簿力を振るうなどと云うのはあり得ない。
したがって、大学は他の大学では取得できない知識や資格を与えられるように能力を上げるべきだし、もらうお金に見合うサービスを提供しなければならない。
量から質へは当然であろう。
こうしてみると、入学する学生数が制限されるというのも変な話だ。
今はIoTが発達している。オンラインの受講が可能なのだから、募集人数という考え方も辞めるべきだろう。仮に、実施能力が必要な場合には選抜すれば善い。向いていない人は途中で軌道修正する必要がある。
活動の制約条件として、空間的場所や物理的な距離などがあり、多くの仕組みはこれを堰堤としている。YouTubeで、仕事風景や授業風景を発信することができる。どんな働き方や能力開発をしてきたかも記録として残す方法が自動化されてくるだろう。
時間と場所の制約条件がなくなるとどのようなビジネスモデルが構築できるかを考えるべきだろう。
《経験と知識の蓄積が必要になる》
今から40年前の自分と、65歳になろうとしている今の自分は同じではない。
かつて身につけた技術は今早くにはたたない。常に自分自身を変え続けなければ生き残れない。
おそらくは、今後定年制がなくなるという時代においては同じ会社・同じポジションで働き続けるなどと云ったことは不可能になる。
知識を常に拡大し技術を磨き経験を蓄積し、自分でチャンスを探し続けると云うことが必須になるだろう。
マネジメントの対象は自分になる。HRMは個人ごとに行われる世界になると思う。
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