■日進月歩以上の激流
2024年から2025年にかけての最大の話題は、やはりAIであろうか。
その技術革新は、企業内でのITインフラの見直しを余儀なくさせ、従来のスピード感で仕事をすることを許さなくなっているのではないか。
そうした技術確信の中で企業でのIT運用者への期待も大きいモノの、ゆがみがでていることは下記の記事でもうかがい知れる。
○IT運用担当者への調査結果、「昇給・昇進が遅い」「新しい技術に触れる機会がない」「重責なのに待遇が悪い」などに不満。ガートナージャパン 2025年7月17日
調査会社のガートナージャパンは、国内のIT運用担当者は待遇面や専門スキル獲得機会に関する不満/不安が根強いとの調査結果を発表しました。
調査結果によると、IT運用担当者が最も不安を抱いているのは「他のIT部門のメンバーと比べて昇給・昇進が遅い」こと。
続いて「新しい技術に触れる機会がない」「重責であるにもかかわらず、待遇が悪い/評価されない」「エンジニアとしての専門性が身に付かない」などが挙げられています。
■企業側の選択肢
キャリアに対しての不安や評価と報酬への不満は、特に最近の人事部門で「離職リスク」とともに語られる場面が多くなっている。IT運用者への不満を放置すれば
・報酬や育成への不満は離職リスクを引き起こす
・人材の不安定化は採用コストや育成コストの上昇を招く
と言うことになり、経営への負担が大きくなる。戦略の見直しをしなければならないだろう。
こうした企業の採るべき戦略としては「IT運用のアウトソーシング」が有力な選択肢となりうる。その時に登場するのが、SESを中核とする企業であろうか。
「IT運用のアウトソーシング」SESに企業にとってビジネスチャンスとなる。
それは下記が期待されるからだ。
・育成コストはスケールメリットで低減される
・ITの専門性を担保するノウハウが展開できる
もっとも下記の事項を担保されないと顧客価値の維持ができないというリスクになる
・プロフェッショナル性の担保
・現場と運用者間でのコミュニケーションの質の向上
逆にこれができれば競争力の強化になる。
育成の視点である。
■長期目線での戦略
こうしたIT技術者は、印象としては流動性が高く、容易にフリーランスあるいは小規模事業の展開がしやすくなる。一方で、技術力の維持向上は課題になっている。こうした人材市場になることを考えた場合、SES事業の会社は
・単に技術者を供給する会社という枠組みから
・技術者の紹介・提供をするプラットフォームの会社へと展開し
・傘下の技術者の育成に努める教育会社の性質も持つ
と言うシナリオを持つことができる。
一方でユーザー企業の人事部門は、相応の報酬を用意しなければIT運用者を確保できないという前提で、自社の賃金体系との整合性も勘案しなければならない。外部に高い報酬を支払い自社のIT運用者に低い報酬では、人材は流失するだろうし、また、他部署に対して過度にIT人材を処遇すれば、社内のモチベーション維持ができなくなる。
戦略人事というのであれば、人材のポートフォリオにまで発言できる資質が求められる。
2025/08/30