~のどかな人材戦略の時代は終わった~
■ 雇用統計の悪化
現時点(2025/09/28)ではもうすでに過去の情報になるが、アメリカの雇用統計の数値は芳しくなく、景気刺激という意味でFRBも利下げに踏み切ったようだ。こうした政策は客観的事実に基づくモノかも怪しいし、論理的な飢渇なのかも怪しい、その最たるモノはトランプ関税であり、税を払うのは自国の輸入業者である事を理解していないのではないかと危惧される。
これに関連する報道では、トランプ関税によるコストの負担が読めないということも有り採用を抑制する企業が増えているという無いようも見られる。休職者のインタビューでも思うように採用枠はなく、以前よりも再就職に困窮しているという。
■ 産業の不安定さ
喉元を過ぎればと言うことで忘れているかもしれないが、コロナの頃、日本ではJALをはじめとした航空業界は大きくダメージを負った。一件持ち直しているようだが、それまでは安泰と考えられていた産業も、そうではないことを思い知らされた。コロナを過ぎた頃の下記の様な事例は、航空会社も共創の中に置かれていることを実感させられる。
○米ボーイング従業員10%削減 経営不振、1万7千人規模
2024/10/12
ボーイングの従業員数は2023年末時点で約17万1千人。削減対象には幹部や管理職も含まれるという。今年8月に就任したケリー・オルトバーグ最高経営責任者(CEO)は従業員宛てとして公表した声明で「われわれのビジネスは困難な状況にある。立て直しには厳しい決断が必要だ」と理解を求めた。
https://nordot.app/1217611034200032049
○米LCC大手、破産法申請 コロナ需要減や価格競争で
2024/11/19
米格安航空会社(LCC)大手のスピリット航空は18日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を東部ニューヨーク州の裁判所に申請したと発表した。他社との価格競争の激化や、コロナ禍での需要減などを背景に、厳しい経営が続いていた。
https://nordot.app/1231356732066218420
○ 2024年12月14日 06:01 JST
ソラシド24年4-9月期、最終赤字3期ぶり 通期は下方修正
ソラシドエア(SNJ/6J)の2024年4-9月期決算は、純損益が6400万円の赤字(前年同期は10億100万円の黒字)で、中間期として3期ぶりの赤字となった。2025年3月期の業績見通しは、営業収入と営業利益、経常利益をそれぞれ下方修正した。
https://www.aviationwire.jp/archives/314672
■ 労働市場の硬直性と縮小
かつての感覚で言えば、その産業の必要な労働力の総量は変らないので、倒産する企業があっても再就職には困らないという幻想を持っていた。実際は違うようだ。人材の流動化が進むと行っても、それはあくまでも同じ職種の中である。土木建築関連の従事者は同じ土木建築の業種の中での移動であるだろうし、それこそ美容師は美容師にしか転職しないだろう。したがって、市場に受け皿がなければ雇用環境は改善しない。
もちろん解雇と再就職に関しては日米では事情が異なるモノの、その職種の状況によって破砕就職が難しくなる局面もあるだろう。特にAIとロボティクスの発展は「従業員よりはロボット」という傾向が強くなり、周りの工場や物流倉庫を見ても「人手」はほとんど見なくなっている。
倒産企業が多くなっていったとしても、その分の労働市場が開くわけではない。硬直した職種毎の人材は企業にとってリスクになるのであれば、AIとロボティクス、自動化の発展は労働市場を縮小化させることになる。
戦略人事の視点としては「単なる人員の補充」と言う視点以外の視点が求められる。