■ブラック企業というレッテルを払拭するのは難しい

朝イチでニュースを眺めていたら、「ワタミ、出退勤記録を上司が書き換え 休日出勤を隠蔽か」というニュースが目について。
YAHOOニュースで、引用が共同通信になっていたが、共同通信のサイトを見ても確認できなかった。

しばらくして同様の記事を上毛新聞で確認できた。
続けて朝日デジタルで事件を追いかける記事を見た。
https://www.asahi.com/articles/ASNB25VCXNB2ULFA018.html

さて、複数のニュースソースで取り上げているので、何らかの事実が存在することが分かったのでワタミのホームページを見た。

馬鹿正直にこれを取り上げていないので少し探したらプレス記事があった。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7522/ir_material5/148567/00.pdf

ここには以下のl記載があった。

1. 是正勧告及び指導概要
時間外労働、深夜労働及び休日労働に対して割増賃金の不足分を労働基準監督署の指示に基づき過去に遡り再計算して支払います。
2. 改善に向けて
(1)当社では、労働時間管理の厳正化のため、全社員の勤務管理システムへの勤務時間の登録を義務化しております。今後は、勤務管理者が従前以上に職場の状況を把握し、事前に時間外労働に関する残業及び休日出勤申請の厳格化を行うなど、管理者と被管理者のコミュニケーションを通じて勤務管理を適切に実施できる体制を再構築してまいります。
(2)当社では、緊急の「ワタミの宅食」全国所長会議を実施し、現場の声に一層耳を傾け、再発防止を徹底いたします。
(3)今回の是正勧告を重大に受け止め、経営責任を明確にするため、代表取締役会長 兼 グループCEO については月額報酬 50%の減俸を 6 ヶ月間、代表取締役社長 兼 COO の月額報酬 30%の減俸を 6 ヶ月間とすることといたしました。
あわせて、労働基準法を始めとする法令等を遵守するとともに、労働時間管理の厳正化を図るべく徹底した取り組みを行ってまいります。

まぁこれ以上はコメントしようがないのだろう。

さて、ここでこの記事を取り上げた理由は、もちろん労基法違反が中々無くならないと言うことはあるのだが、仮に現場の判断で勝手にしたことであろうともこうしてメディアに取り上げられてしまうことは、すでにワタミが「ブラック企業」として実績を誇るからだろ言う。

築城3年落城3日のたとえで分かるように、これで又振り出しとなった感がする。
私が経営者なら、脱力モノだ。
もっとも、あの経営者には何のことはないのかもしれない。
儲かれば良いと思っているのなら。

■選択肢を多く持つことの重要性

IC協会というのをご存じだろうか。「雇わない生き方、雇われない生き方」をベースに他者に依存しない働き方(IndecentConstruct)をする人たちの集まりだ。

私自身は、三流のICなのだが、それでも多様な生き方をする人たちを見ると励まされる。

https://maonline.jp/articles/toshiba_watabewedding_tsihd_voluntary_retirement202009

「東芝・ワタベウェディング・マルシェ…9月もひっきりなしだった希望退職者募集」という記事を見ていると、ここ数年、企業側の経営の失敗のツケを払わせるように社員を切り捨てているとしか思えない態度に暗澹たる思いを描く。

世間はあまり大騒ぎをしていない様子だが、数字はかなり悪化している。
例えば総務省が出している、労働力調査での感染失業率でも、驚くような変化は見当たらない。例えば、年平均では、2017年で2.8%、2018年で2.4%、2019年で2.4%だったものが2020年8月では3.0%になっている。

失業率(完全失業率)=(完全失業者÷労働力人口)×100

と言う計算式になっている。日本の労働力人口が、だいたい6,700万人だとすると、その0.5%は30万人から40万人になる。つまり、この一年で、数十万人が職を失ったことになる。

では、今後どうなるのかと言えばあまり回復することは期待できない。
今日の毎日新聞にこうある。(少し長いがまま引用する)

8月有効求人倍率1.04倍 8カ月連続減少 東京、大阪など1倍切る
https://mainichi.jp/articles/20201002/k00/00m/040/047000c

厚生労働省が2日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.04倍で、前月を0.04ポイント下回った。8カ月連続の減少で、2014年1月以来、6年7カ月ぶりの低水準。また、東京都や大阪府など13都道府県で有効求人倍率(就業地別、季節調整値)が1倍を切った。

産業別でみると、宿泊業・飲食サービス業や生活関連サービス業・娯楽業では新規求人が前年同月比で4割以上減少。厚労省は「新型コロナウイルスの感染拡大など先行きが不透明で、求人を控える動きが続いている」と分析している。

一方、総務省が同日発表した8月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント増の3.0%。3%台になるのは、17年5月以来となる。完全失業者数は前年同月に比べ49万人増え、206万人だった。

こうした職を失った人々の精神面でのサポートをしないとろくな結果にならないが政府はどうするつもりだろう。人材の流動化をスムーズに行えるような社会システムを作る必要があるのではないだろうか。

一方で、若い人には会社に依存しない生き方を用意しておいてほしい。プランBだ。
失業は確かに痛手だが、これも普通のことだと考えられるようなタフさがほしい。

安心していい。三流のICである私もなんとかなっているのだから。

所在地での物価に変動させた給与体系の是非

以前、賃金体系の設計で支援した企業は、東海地方に拠点を分散させた業態を取っていた。
異動は比較的多く、その際の給与や手当で悩んでいた。
赴任に関しての引っ越し費用は実費を支払うとしても、新居に必要な費用(例えば新しい寝具や電化製品)は一定金額を想定しなくてはならない。
家賃補助などは、その土地の相場に依存する。
地方であれば、移動は車が必須になる。
首都圏であれば、通勤の負担や食べ物などの価格差が生活に負荷を与える。
とはいえ、こうしたことはある程度手当で吸収できるのだが、それでも年収ベースで差が出てしまい、どのみち社員の公平感が素材されよろしくはない。
ある種の妥協の産物になる。

さて、では新型コロナでテレワークが可能になるとどんなことが起きるのだろう。
いまでも、営業などはフェースツーフェースが重要だという話になっているが、通信環境が革新されると、それほど必須にならないかもしれない。
もちろん、現場に行かないと分からないこともあるのでゼロとは言わないが、それでもなんとかなりそうだ。

実際、現在請け負っている仕事は、地域的には離れている(広島や岐阜などがある)が、すべてリモートでなんとかなっている。工場などについてもビデオを送ってもらうことで最善ではないが最良のビジネスプロセスで進めることができる。

こうした環境で、給与をどう考えるべきかと言うことを考えさせられる記事を見た。

https://www.businessinsider.jp/post-220368

どこで働く方は本人が決めて良いが、物価の安いところでは給与もそれなりに減額させると言うことらしい。

これは間違っている。

①給与は、いくら必要かではなく生み出す価値で払うというのが前提のはずである。
②貧しい地域の人にこそ夢を与え優秀な人材を確保すべきである。
③在宅勤務が有形無形の利益を生むなら、それは働く人に還元すべきである。

社会的な使命で言えば,発想が間違っている。
同じことが最低賃金でも言える。産業がなく貧しい地域の最低賃金を低くてもかまわないという発想を捨てさせなければ、生産性向上に目が向かない。