世間に転がる意味不明:記録をないがしろにする人々(源流としての森友事件)


■記録をないがしろにする日本人

敗戦が決まると、資料を廃棄させた軍部の行いは結局、何が起こったのかの検証をさせないためのものになった。記録は、誰かの責任を追及するものではなく、その時に「なぜ」それが起こったのかを検証するものである。合理的な判断をしなかったのであれば、どうすれば合理的な判断ができるのかを学ぶ材料である。

しかし、この国の中枢にいる人間は、自己保身という枠組みだけで、未来に対する責任を放棄する。
下記の記事は犯罪者そのものの行為で驚愕する。

○池田佳隆衆院議員の関係先捜索前に記録媒体が破壊 証拠隠滅か
2024年1月8日

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐり、安倍派に所属する池田佳隆衆議院議員が政治資金規正法違反の疑いで逮捕された事件で、東京地検特捜部が先月、池田議員の関係先を捜索する前に、関係先にあった記録媒体が壊されていたことが関係者への取材で新たにわかりました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240108/k10014313371000.html

■三つ子の魂百まで

しかし、自分に都合が悪くなれば、資料を隠滅するという流れは突然のことではない。
安倍晋三が関わる証拠隠滅の流れの例の列挙に困ることはない。

○森友記録隠蔽に怒りと失望「財務省信じられない」
2018年5月24日

国会答弁と辻つまを合わせるため、交渉記録を廃棄した――。財務省は23日、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る交渉記録を国会に提出。「廃棄した」とした佐川宣寿・前国税庁長官の国会答弁と整合性を図る目的で理財局職員が交渉記録を廃棄したと認め、謝罪した。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30890720U8A520C1CC1000/

○安倍首相、名簿のシュレッダー処理「担当は障害者雇用の職員」と答弁 批判相次ぐ
2019/12/3

 「本年の招待者名簿についても、廃棄を行うための大型シュレッダーの予約を4月22日に行い、その際、シュレッダーの空き状況や担当である障害者雇用の短時間勤務職員の勤務時間等との調整を行った結果、使用予定日が5月9日となったことから、その予定通り廃棄したものであり、野党議員からの資料要求とは全く無関係であるとの報告を受けております」

https://mainichi.jp/articles/20191203/k00/00m/010/243000c

あとで都合が悪くなりそうなものは全て廃棄するという流れは「安倍晋三」で確定した。その流れを汲む、安陪派の議員たちが「証拠隠滅」することは必然であろう。

■経営者が汲むべき教訓

政治家をベンチマークにしてはならない。
もし、あなたの部下たちが、その責任を取りたくないからと云って記録の改竄や廃棄をしてしまったら、何が原因だったkなど分からない。それは同じ事故を繰り返すことを意味し、責任者であるあなたの無能さを世間にさらすことになる。

かつて製粉不良を起こした牛乳工場の事件で「きみ!それは本当かね」といった経営者の馬鹿さ加減を思い出す。

再発防止で「犯人捜し」をしてはならない。記録は「どうやって」「なぜ」を探るための贈り物である。あなたが犯罪者でないのなら政治家を見習ってはならない。

(2024/01/08)