ターナー展

昨日、新宿の東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館という長ったらしい美術館にターナー展を見に行った。

昨年から、気になっていた一連のテーマ、「19世紀の絵画」「風景画」の最後の仕上げ的な観覧になった。

春先には「ホキ美術館」を訪れ、精密画としての風景画を鑑賞した。
残念ながら、すごいと思うものの、それほどの感動はなかった。

ターナーの風景画は、中央にランドマークとなる建物が小さく描かれ、そこに向かって人や動物、自然の樹木などが配置されており、目の動線を意識したものとなっている。
その技法は、吉田博に影響されているといわれており、確かに以前みた彼の絵の技法に表れている。

風景画は、旅行案内的な意味合いも含んでいたようで、それとわかるものであり、どこともわからない風景を描くものではない。

作品は「水彩画」が多い。絵具は透明なものではなく顔料を含んでおり塗り重ねができるようだ。そのため「油彩」かと見間違うほどの重厚感があり驚かされる。

かれの作品には、詩の挿絵として銅版画なども数多くあり、その精緻さには驚かされる。
展示は、水彩とそれを版にしたものが併設されており、水彩画の雰囲気を損なうことなく版画にしているその技術に驚かされる。

正直、日本の画家が描く風景画が雑なものに感じてしまう。
彼の作品の精緻さを見ると、いかに細部にまでこだわっているのかを感じさせる。

帆船を主題にした絵も多く残されている。
有名なところでは「ミノタウルス号の難破」だろうか。

彼の生きた1800年前後は、フランスとの戦争の真っただ中でフランス革命、ナポレオンの台頭で、海洋での軍事的なぶつかりがあった時代だろう。
題材もドーバー海峡を背景にしたもの、戦艦を題材にしたものなど、海洋国家イギリスを象徴させる作品が多い。

歴史的には、ロマン主義といわれる作風の時代であり、印象派などにつながるはざかい期にあったのかと思う。

先日見た、ルーブル美術館展では、ルネサンス以前の宗教画からの画風の流れを感じたが、ターナーの絵画は、それとは異なり、おそらくはその時代の最先端の技法を模索していたのではないだろうか。

絵を見ただけで、「これはターナーの作品」とわかるように技術を磨き上げていたのかと思う。

秋口にはまたすぐれた作品を見る機会もあるだろう。
それまで少し休憩。

 

 

 

 

賃金制度を考える背景:高度プロフェッショナル制度の向こう側

今日の新聞で、いわゆる「働き方改革法案」が成立するという記事が出ていた。
良い悪いではなく、労働環境に影響を及ぼすであろう法案となると考えられる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32367780Y8A620C1EA2000/

参院厚生労働委員会は28日、安倍政権が今国会の最重要課題に位置づける働き方改革関連法案を自民、公明両党などの賛成多数で可決した。米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国の新協定「TPP11」関連法案も同日の参院内閣委員会で可決された。与党は両法案とも29日の参院本会議での可決、成立をめざす。

これは、企業の「戦略人事」にどのような影響を及ぼすのだろう。

■ 高度プロフェッショナル制度 とは

都市伝説よろしく、様々なサイトでは「高度プロフェッショナル制度」について解説や意見が出ているが、そもそもどのような法案なのかを確認する必要がある。

素直に、厚生労働省のサイトでの情報を引用してみる。

働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱(答申)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190691.html
が、平成29年9月12日に出されており、その骨格は以下の項目で構成されている。

○長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現
1.労働時間に関する制度の見直し(労働基準法、労働安全衛生法)
2.勤務間インターバル清楚の普及促進等(労働時間等設定改善法)
3.産業医・産業保健機能の強化(労働安全衛生法)
○雇用形態に関わらない公正な待遇の確保
1.不合理な待遇差を解消するための規定の整備(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)
2.労働者に対する待遇に関する説明義務の強化(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)
3.行政による履行確保措置および裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の整備

この中で、「労働時間に関する制度の見直し」の記載に下記がある。

企画業務型裁量労働制の対象業務への「課題解決型の開発業務」と「裁量的にPDCAを回す業務」の追加、高度プロフェッショナル制度の創設等を行う(企画業務型裁量労働制の業務は範囲を明確化・高度プロフェッショナル制度における健康確保措置を強化)

ただし、単純に「高度プロフェッショナル制度」だけが中核でないことがわかる。
そもそも、この部分だけを反対しているのに、なぜこだわるのか。
これは、実は安倍政権の事情もあるのではないか。

ある記事に「第1次安倍政権が2007年に導入を目指したホワイトカラー・エグゼンプションの焼き直し」という記載があるが、どうも安倍政権の長年の夢のようだ。
ホワイトカラー・エグゼンプションは「アメリカの制度で、ホワイトカラー労働者に対して労働時間規定の適用を免除することをいう。エグゼンプションは「(義務・法の適用などを)免除する」という意味の動詞・エグゼンプトから来た言葉。」だそうだ。

日本の企業文化に合うかどうかは関係なく、とにかく入れたいということだろう。

さて、聞き慣れない制度なので、中身が気になる。

具体的にはどんなものだろうか。

同じように厚生労働省の資料を見る。

「労働基準法等の一部を改正する法案について 資料No2」
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000176290.pdf

この資料の「高度プロフェッショナル制度」の創設について」を抜粋する。

1.対象業務
・「高度の専門的知識等を必要とする」とともに「従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められる」という性質の範囲内で、具体的には省令で規定

・金融商品の開発業務、金融商品のディーリング業務、アナリストの業務(企業・市場等の高度な分析業務)、コンサルタントの業務(事業・業務の企画運営に関する高度な考案又は助言の業務)、研究開発業務等を想定

2.対象労働者
・書面等による合意に基づき職務の範囲が明確に定められている労働者
・「1年間に支払われると見込まれる賃金の額が、『平均給与額』の3倍を相当程度上回る」水準として、省令で規定される額(1075万円を参考に検討)以上である労働者
・「本制度の対象となることによって賃金が減らないこととする」旨を法定指針に明記

3.健康管理時間に基づく健康確保措置等
・使用者は、客観的な方法等により在社時間等の時間である「健康管理時間」を把握
・健康管理時間に基づき、
①インターバル措置(終業時刻から始業時刻までの間に一定時間以上を確保する措置)、②1月又は3月の健康管理時間の上限措置、
③年間104日の休日確保措置
のいずれかを講じるとともに、省令で定める事項のうちから労使で定めた措置を実施
・併せて、健康管理時間が一定時間を超えた者に対して、医師による面接指導を実施

4.制度導入手続
・職務記述書等に署名等する形で職務の内容及び制度適用についての本人の同意を得る。
・導入する事業場の委員会で、対象業務・対象労働者をはじめとした上記の各事項等を決議

5.法的効果
・時間外・休日労働協定の締結や時間外・休日・深夜の割増賃金の支払義務等の規定を適用除外とする。

このまま素直に読むと、それほど問題がるとは言えないだろう。
だたし、運用にあたってはいろいろ混乱しそうだ。

■ 人事制度として考えると

上記には、「成果」をどう算定するのかという議論と、「報酬」をどう決めるのかの指針は含まれていない。それはそうだろう。法律で決められるモノではない。

理念はどうであれ、運用は現場でゆがめられる。
成果主義が虚妄と揶揄され、どの会社でも成果主義が本来の趣旨にしたがって運用されているところを見たことがないなどはその例になる。

名ばかり管理職として訴えられた例や裁量労働といって営業職に過剰労働の押しつけをしていた例などを見ると、やはり人事制度の運用はそう簡単ではないと考えられる。

仮に年度更新の「年俸制」であっても、昨年度からの引き続きの金額で契約(手を打つ)のを見ているので、しっかり「成果」と「報酬」がリンクしているとは思えない。
都合が悪くなったら契約を更新しないということにおびえて、まっとうな専門性を発揮できるとは思えない。

こうした不安は、企業側も持っていると思うし、今すぐどうこうせいいわれても困るだろう。

企業の対応については以下のような記事があった

https://article.auone.jp/detail/1/3/6/16_6_r_20180621_1529580632488478
高プロ「採用する」100社中6社 朝日新聞アンケート

サンプル数が100社であるので、単純に6社が多いかどうかは判断できない。
むしろ、31社は「採用するつもりはない」と回答している。

基準の一つに、「年収1075万円」とあるから、こうした該当者が多い企業であれば、入れる余地があるが、そうでないならば入れる余地はない。

また、賃金制度が専門職を意識していなくて、単純に年齢がいったために高年収になっているところが、無理に制度を入れれば、単なる残業代減らしになりかねない。

労使ともにとってやっかいな制度になりかねないので入れるのに躊躇するだろう。

一方で、上記には企業側にいくつも注意点を促している。
労働者は単に使い捨ての駒ではないので、健康管理をしっかりやること。

過去に企業の担当者に注意を促したのだが、みなし残業があろうとなかろうと、また管理職であろうとなかろうと、何時から何時まで働くのかの時間の管理をしなくてもよい理由はない。価値を生み出すのにどのような働き方を管理しないで企業の生産性をどうはかるというのだろうか。

また、勝手に「あなたは高度プロフェッショナルです」と勝手に決めることは許されないこと。強い立場で契約を迫ることは、そもそも違法であることを自覚すべきだろう。

(参考)
「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」導入の議論に欠けている視点
https://at-jinji.jp/blog/16212/

労働時間の算定と長時間労働者への対応事例
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/roudou/an-eihou/dl/p060411-3c.pdf

■ 給与格差の拡大

企業の人事部として「高度プロフェッショナル制度」を考えるべきことは、
・優秀な人材を適正の処遇することで流失を防ぐことができるか
・同じ理由で外部から調達できるか
になる。

少子化でけでなくグローバル化も人事制度を脅かしている。
海外の優秀な人材を採用しようとすると、現行制度の枠内で支払うことができない状態が起きかねない。
それこそ、大卒であっても能力評価をして初任給に格差をもうけなければ対応できないかもしれない。

もっとも、学歴で差をつけるという下記の記事は乱暴すぎる。

東大卒も三流大卒も同じ初任給でいいのか…就活の常識が変わる?
https://diamond.jp/articles/-/173152?page=2

それでも、今までの年功型賃金には無理があるし、何らかの報酬制度の改訂が多くの企業で求められている。そのいい機会なのだろう。

この状況は、派遣やアルバイトなどの非正規社員を取り巻く環境も影響してくるだろう。

高額時給の派遣、引く手あまた
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/depth/060401074/?ST=pc

を見ると、IT系(WEB系、スマホ)の平均時給は2,000円を超えており、企画・マーケティングも1758円であり職種によっては3,000円となっている。
一般的な事務作業やサービス業・飲食業でのスタッフ職では1,100円であることなどから、仕事の質による報酬が常態化してくるだろう。

(参考)
高額時給の派遣、引く手あまた
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/depth/060401074/?ST=pc

東京都の平均時給1,099円(全国平均1,001円)
https://townwork.net/tokyo/jikyuu/

中小企業にとっては人の確保がますます難しくなり、そこそこの仕事しかできない人材は働く場を失うことになる。
働く人にとっても人材を確保したい人材にとっても、やり方を間違えると悪夢の状態になる。

最賃法の問題は中小企業はますます生産性を上げないと対応できないだろう。
いままで10人でやっていた仕事を8人で回すようにしないといけない。

しかし、生産性を上げられる能力があり執務能力が高い人は、こうした低賃金で働く必要がなくなる。高給の派遣労働者という道がないわけではない。
「高度プロフェッショナル」として、企業と契約することもあり得る。

最低時給1000円時代の現場 物流生産性が企業間格差を広げていく
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090905/204087/

すでに、「HRMとAI」(http://nss.watson.jp/2018/06/24/hrm%E3%81%A8ai/
で取り上げたが、RPAにより、多くの仕事が人間がしなくても良くなってくる。

しっかりした設備投資ができる会社はより生産性を高くし、それができない会社は生産性の低さに甘んじる必要がある。

そこそこの仕事しかできない人材に高給を払うことはできなくなるだろう。

減っていく「そこそこの」スキルの仕事 欧米で進む仕事の二極化
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130501/247461/

仕事の質によって給与が決まる時代になると考えると、「高度プロフェッショナル制度」は否応もなく必要になる。

働き方が変わってゆくことを題材にしている書籍としては「ワークシフト」を読むとわかりやすい。

その中で、未来に必要な資本は(1)知的資本(知識と知的思考力)、(2)人間関係資本(人的ネットワーク)、(3)情緒的資本と指摘している。

人材を資本ととらえることができるのならば、むやみな流失は避けたい。
そのためにも「高度プロフェッショナル」を取り込むための人事制度を作るべきだろう。

■ 人事部として配慮すべき離職率の問題

「高度プロフェッショナル」に関連して配慮すべき事項として、離職率の問題もあるだろう。
調達の難しさに加え、せっかくの人材の流失につながる事態は避けたいだろう。
ただし、こうした問題は今に始まった問題ではないし、何も手を打たなかったわけではないだろう。

数字を見てみよう。

厚生労働省などから数字が出ている。
例えば、新卒者の離職率は下記で見ることができる。

新規学卒者の離職状況
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html

「新規学卒就職者の学歴別就職後3年内離職率の推移」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000177659.pdf

これを見ると、中卒で70%程度、高卒で50%弱、大卒で30%程度と、いわゆる「七五三」となっている。
もちろん、社会の景気などにも左右されるので、景気の悪い年(バブル崩壊やリーマンショックのころ)などは、低くなるもののそれほど大きな差異はないと考えている。

同じように、完全失業率と有効求人倍率を眺めてみよう。

独立行政法人労働政策研究・研修機構のサイトに、完全失業率と有効求人倍率のグラフが掲載されている。

図1 完全失業率、有効求人倍率
http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0301.html

これを見ると、高度成長期(60年から70年代)、バブル期)90年前後)や景気拡大時期(ここ数年)は有効求人倍率は高くなり、不況時には低くなっている。

したがって、人がほしいと思ってから調達を考えているのでは遅いということを示している。

一方で、完全失業率は有効求人倍率とは逆の傾向を示している。これは当たり前なのだが、失業率自体は逓増しており、高度成長期に比べ2%程度上昇している。
これは、企業が求めている人材の要件とミスマッチが起こっており、求人はあるもののそれに応募できない層が一定程度いることを示している。

■ 結論としての戦略人事という視点での「高度プロフェッショナル」のとらえ方

「経営を強くする戦略人事」の中では、環境変化の中で「統制型人事から開かれた人事」を推奨している。

開かれた人事のためには、様々なステークフォルダーがそれに応じた参画性を確保できることが条件となる。

それは、「制度」の都合で従業員を見るのではなく、「従業員にとってどんな意味があるのか」を明確にすることだろう。

「高度プロフェッショナル」という名称ありきで勝手に解釈をして人事制度を適用させれば、予期せぬ訴訟リスクを招く。

もし、今の人事制度を残しながら新たな働き方をそこに定義するとしたら、それは会社にとってどんな意味があるのかを議論しなくてはならない。

理想を言えば、「社員は自分のライフステージを設計し、成長をしながら会社にどのような貢献をするのかを考えられる」ことを後押しするような制度設計をすべきだろう。

「何者になりたいのかを、すぐにでもとは言わない、教えてくれ。それを手伝いたいのだ」という哲学もありうる。

感謝され、尊敬される人事部を目指してほしいというのは無茶な望みなのだろうか。

2018年6月29日

HRMとAI(あなたの仕事は奪われるか)

先日、「HRMとAI」というドキュメントを書いた。

HRMとAI

それに関連して思うことを。

■ 給料を決めるモノ

いろいろなサイトを眺めている。
その中で下記の記事を見つけた。

あなたの仕事と給料が「AI」に奪い取られる日 生産性が上がっても給料が上がらない理由

人工知能によって20年以内に人類の仕事の49%が消滅する」という研究が2014年にオックスフォード大学から発表されて以来、AI失業が起きるという脅威論とAI失業は起きないという楽観論の議論が活発になってきた。

で始まる短文はそれほど中身の濃い話ではない。
面白いのは、表題にあるように「給料が上がらない理由」という論点だろう。

AIの導入により仕事の質はどう変わるのかということと給料の話は関係ない。厳密には仕事の質が変われば給料が変わるかもしれないが直接の因果関係はない。

AIが導入されようとされまいと、技術の変遷とともに仕事のやり方は変わるし、必要の無い仕事も発生する。

電話交換手は今では職業としては存在しないだろう。

エレベーターガールはかつて花形職業だったが今はほとんど見ることはない。

寿司職人も、自動の寿司製造機に取って代わられているかもしれない。
一方で、プロフェッショナル性が強い人材は求められている。

かつて高給取りであったタクシー運転手は低賃金の代表のようになっているし、プログラマーも今でも高給かもしれないが、かつてほどではない。

すでに述べたようにRPAによりホワイトカラーの仕事の大部分はシステムに取って代わられるかもしれない。AIにより、管理職はいらなくなるかもしれない。

音声入力とセンサーは物理的な機器の構成を変えてゆく。
最先端のトイレでは、ライトをつける必要は無い。
トイレの洗浄も勝手にやってくれる。

確実に世界は変わってきている。

あなたが今やっている仕事は不要になるかもしれない。
しかし、あなたが必要でないというわけではない。

では、いくらもらえるのか?
その金銭的価値は市場が決めることになる。

誰にもできない仕事を行い、それが誰かにとって価値があれば高い給料になるし、逆に誰でもできる仕事で、そこそこの価値しか生み出さないのであれば給料は安くならざるを得ない。

AIが導入されようがされまいが、技術が高度化しようがしまいが、結局「その仕事はどんな価値がありますか?」への回答が給料を決める。

さて、会社に与えられた仕事に疑問を持たないでやり続ければ、その先には崖しかないと考えた方が良い。

これは、組織もそうだ。
人事制度を戦略的に考えるということは、結局は自分自身の価値をどう生み出すのかということにもつながる。

ルーブル美術館展

先日、ルーブル美術館展を見に行ってきた。
乃木坂にある国立新美術館。
平日の午後という時間帯やあまり知られていないからかそれほど混雑がなくゆっくり見ることができた。

企画は「肖像芸術」ということで、古代から現代、権力者、女性、家族といったいくつかのテーマごとにまとめられており、100点あまりの展示になっている。

以前、東京都美術館で「プーシキン美術館展」を見て、歴史の中で芸術/美術がどう変遷してきたのかを見ていたので今回も同様な興味を持って眺めてきた。

古代は、故人を偲ぶという意味合いもあり、生前の理想的な姿を描いたり、神話に題材を持ってきたりといったもので写実性よりも空想の世界も含まれていたのではないだろうか。
特に彫刻などはその傾向が強い気がする。

彫刻は、古代のモノだろう。その精緻さには驚かされる。
技法的にはすでに紀元前に確立されていたのだろう。

絵画の世界は、多くは宗教的な意味合いが強い持代が長く続き、肖像画は17世紀前後から発展して気がする。
物の本では、イギリスで最初に発展してきたと聞いている。

最初は、時の権力者がプロパガンダや威容を示すためのモノだったようだ。
ナポレオンなどはその最たるモノらしい。

時の権力者に見合うモノを描かなければいけないのできっと命がけだったろう。
その絵画の見事さは目を見張るモノがある。
技術はこうして発展してきているかもしれない。

18世紀から19世紀にかけては、金持ちや貴族が自分や家族のことを残すために書かせていたと考えられる。宗教画と異なり個人や身内で楽しむためのモノだろう。
一様に、美しい人物像になってゆく。

19世紀後半は印象派が出てくる直前だろう。画家が、自らのために描くということを模索し始めた時代のような気がする。
画家を取り巻く環境も大きく異なる時代背景が出てくる。

藤田が活躍する20世紀初頭への変化が起き始める直前の時代の作品群となっている。
見応えがあるので一度見られることを進める。

プログラミング教育は必要か

「プログラミング教育、進まぬ準備…小学校必修化」

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E6%95%99%E8%82%B2%E3%80%81%E9%80%B2%E3%81%BE%E3%81%AC%E6%BA%96%E5%82%99%E2%80%A6%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E5%BF%85%E4%BF%AE%E5%8C%96/ar-AAz4i75#page=2

という記事が目にとまった。
準備を進めている学校が少ないという記事だが、それとは別に以前感じていた違和感が再燃した。

「プログラミング教育は、コンピューターを動かす手順などの学習を通じ、論理的な思考力を養うのが狙いで、算数や理科の授業などで行われる。」

とあるが、「論理的な思考力を養う」とは何を指しているのだろう。
今のその他の授業で「論理的な思考力を養う」ができているのだろうか。

平成30年3月文部科学省の出している「小学校プログラミング教育の手引き(第1版)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/03/30/1403162_01.pdf

の中に「正三角形を各プログラムの例」として二つの手順が記載され、その差などを考えることで「プログラミング的思考」を伝えることを意図しているようだが、いくつかの事柄が混在している。

・N角形は何かという、汎用化したものの見方
・アルゴリズムをどう考えるのかという設計技法
は、そもそも教える状況が異なる。
上記は数学的思考法であり、下は技術論になる。

技術論が小学校で必要になるかはわからない。私は不要だと思う。
環境に依存した設計論は、もっと大人になってからすればよい。
自分の息子を見ていても、そのときの開発環境で最適なモノを自分で探して学習していた。
オブジェクト指向でしか開発できない環境なら自然とオブジェクト指向を学ぶ。
グラフィックパーツを組み合わせる電子回路の設計であれば、自然と電子回路の知識を使う。

おそらく小学生で必要なことは、
「プログラムを使うと今までには経験したことのないことに触れることができる」
で十分だと思う。
なので、「レゴのマインドストーム」のようなものを子供に与え遊ばせれば良い。
先生が指導する授業にする必要は無い。
遊ばせるといった瞬間に、学校は嫌がるだろう。
「体育の時間に好きなスポーツをさせる」ができないように。

そんなことより、むしろ、図形とは何か、数字とは何かといった根源的なことを教えた方が良い。

私が「算数」を好きになったことのきっかけは
・コンパスを使わないで、針と糸だけで点を描くことで、円となったこと。
・4角形、5角形、6角形、と進めてゆき、ある段階で「ほとんど円に見えること」に気がついたこと
・三角形は、3辺が決まるとカタチが決まるのに、4角形は4辺が決まってもカタチが決まらないこと
・小数点を知ることで、数字と数字の間に無限の数字があること
だった。
当時の算数の先生に感謝。

小学校の算数の世界であっても不思議はいくらでもある。
要は先生の教える技量なのだろう。

小学生に教える前に、先生の頭を鍛えた方が良い。

さて、では教材は何が良いかなと考えてみると、かつて親しんだ「やさしいコンピュータ科学 (Ascii books) 」などはどうだろう。
いきなりB-TREEの話が出てきて驚くかもしれないが、情報をどうやって管理すべきかといった視点で学習することができる。

人材の流動化

昨日、友人が上梓した「経営を強くする戦略人事」に関しての出版記念セミナーがあった。

「経営を強くする戦略人事」は、事業環境が不確実でありながら急速に変化してゆく時代に、HRM機能をどう考えてゆくのかの指針として書かれている。(と思う)

すでに、65歳までの雇用延長が義務づけられており、企業もその対応を迫られるだろう。そもそも「定年」という概念自体がなくなるかもしれない。

自身のキャリアを年齢で区切るのではなく、自分自身の価値観や組織との関係性・折り合いの付け方などで設計が必要となると考えている。そのためには人事制度を採用・配置・ローテーションといった名前ではなく、「組織にとって必要な人材を調達する」といった機能面で捉える必要がある。新たな人事機能の構築が必要だろう。

だとしても、最低限の人事期のを維持する必要はある。そういったことの折り合いの付け方はこの書籍を参考とすることにより道筋を見つけることができるかもしれない。

昨日のセミナーは、19:30からスタートし、21:00までという少し遅い時間帯だった。

出席者は10名ほどで、若い人や女性もおり、普段老齢な人種しか相手にしていない身としては若干緊張した。

セミナーの最後に質疑応答があり、ある方から「人材の流動化において人事として何に配慮すべきか」といった質問が出た。

セミナーの講師の方は、組織文化などがあり一概には言えないという趣旨を発言されたかと思うが、私は少し別のことを考えてしまった。

「人材の流動化は本当だろうか?」

一般論ではなく、きちんとデータを見ないと納得できない。

ということで少し調べてみたのでレポートする。

わかったこと。

① 人の移動があったとしても、ここ数年で劇的に増えてきているわけではない。昔から一定の流動性はあった。
② しかし、転職率を素直に5%から10%とみると、20人に一人か二人は転職経験がある。決して少ない数字ではなく、企業としては中途採用を前提とした人事施策は必要である。

書きかけですがレポートは、こちらから。人材の流動化

 

 

民泊の混乱

下記の記事を見て、こんなトラブルもあるのかと驚いた。
遡及して法律を適用するのはアウトだろう。何やっているのやら・・・

https://diamond.jp/articles/-/173017?page=3

そういえば、「予約していたのにいつの間にかキャンセルになっていた」といった方法が流れていたような気がする。

どこかで書いたかもしれないが、私は自分の住む団地の管理組合の理事長をしていた。
理事長職というのは存外に面倒なモノで、外部内部の利害関係者が山のようにいる。
外部からは「コンプライアンス」や「法制度の改定」への対応を求められ、内部からは「なんでこれをしてくれないんだ」といった理不尽な要求の交通整理をしなければいけない。

昨年度の、一つの出来事は「民泊問題」だ。
今年から施行される「民泊」に関する法整備で、届け出を出せば事業として民泊ができるようになる。
国土交通省からは、許可するにしても許可しないにしても規定にしておくようにと通達があった。
今の団地の規定では、許可・不許可が曖昧であり、法の施行後にすでに業として民泊をしている場合には禁止できないということだ。
いってしまえば訴訟リスクが出てくる。

団地などでは、集合住宅のために予期せぬトラブルが起きやすい。
例えば、「ゴミ出しルーツの遵守」「ペットなどの取り扱い」「騒音などの問題」「水漏れ事故などへの対応」の責任と対応がはっきりしないことは望ましくない。

そのため、いったん「民泊禁止」として対応することを総会で決定し、規定の改正を行った。
それでも一抹の不安はなくせない。
当団地では、220戸ある。すでに内緒で「民泊」をしていた場合に、法律上の問題が出てくる恐れがある。新しい法律の適用前に、勝手に人を泊めている場合だ。
この団地はおそらく大丈夫だろうが、他の団地ではどうだろう。

いずれにしろ、法律を遡及して適用させるということをやめさせないと法治国家があぶない

自分の報酬の使い道を自分で決める

今から15年ほど前になるだろうか。
「eHRM研究会」として非公式に、来たるべき未来のあるべき報酬の仕組みを議論したことがある。
そのときのメモに以下のように記載されている。(一部加筆)

・太郎さんの会社では、会社から提供される報酬は、社員のグレードと評価結果によってポイントが決められる。
・そのポイントの範囲内であれば提供されるプログラムの中から自由に選択することができる。
・報酬プログラムの内容は、基本給、インセンティブ、社宅、福利厚生、退職金、教育研修、長期休暇などなどバラエティに飛んでいる。
・太郎さんはBグレードで、昨年の評価の結果、今年のポイントは80000ポイントとなった。
・基本給としてどの程度換算するかは太郎さんが決定する。換算レートは、太郎さんが住む地域・国によって異なる。
・その他は自由に報酬プログラムを選択して組み合わせることができる。
・また一部を会社に預け入れして将来の貯蓄に回すこともできる。

・太郎さんは早速、自分のパソコンから報酬プログラムを申し込むサイトにアクセスした。
・サイトは会社が契約をしている管理会社で管理している。
・太郎さんは奥さんとも相談しながら今年のプログラムを申し込んだ。
・プログラムによっては申し込みが殺到して、抽選になるものもあれば、申し込みが少なく取りやめになるプログラムもある。
・提供プログラムは社員のアンケート調査を分析して、どのような報酬プログラムが会社にとって好ましい社員の行動につながるのか、また、会社業績からみてどの程度の人件費が適切かといったレポートを作成し、それをもとに、会社と労組が協議して決定したものである。
・会社は全社員からの申し込み内容を集計して、人件費コストとのバランスや提供プログラムのねらいの実行度合いなどを分析してレポートし、会社はそれをもとに社員一人一人の報酬内容を決定し、通知する。
太郎さんの申し込んだプログラムについては一部会社から見直しを要求されたものがあったものの、概ねOKが出て、満足することができた。
太郎さんや奥さんは少なくとも毎月1回は報酬プログラムのサイトにアクセスして、ポイントの消化状況を確認している。

さて、当時はIT環境も今よりはひどく劣悪で、上記のことなど現実的でなかった。
しかし、今のように地球規模で情報交換が直ちにできるようになると状況が一変する。

上記のポイントは、報酬を社内で換算可能なポイント(社内通貨)で支払うということだ。
その中にはあらかじめ、社員が当然受け取るはずの、福利厚生や有給休暇なども含めておくことが可能になる。

社内通貨の換算レートは、その国の物価水準などで公平になるように調整しておく。
こうすることにより、国の間の移動などもしやすくなるし、評価なども公平になる。
グローバル人事などということを考えなくてもよくなる。

仮に、社内で起業制度があれば、そこに投資することができるようにすれば資金調達を社外に求めなくても新規事業ができるかもしれない。

社員のキャリアアップを支援するための教育研修の機会を増やすとよい。
場合によっては、他社への出向などもあり得る。
そのときは、相互にポイントの交換レートを決めてもよい。

社内通貨は、社員が購入することができるようにする。
そうすれば、報酬プログラムを”購入”することができる。

人事制度を変えるだけではない。
予算などもポイントで換算させてしまうことは可能だ。
基幹プロセスは、業績で獲得できるポイントを決める。
支援プロセスは、基幹プロセスから事業を委託するという概念でポイントを獲得する。
人事部は、他部署からHRM事業を委託されると考えるとどうだろう。

社員の思考も働き方も変わるはずだ。

経営理念

SEとしての経験を活かしシステム・アプローチでマネジメント課題を解決する

当社が設立されたのは1999年。Windows95が出て数年たち、インターネットが徐々に普及しだした年になる。すでに20年近くがたっており、ITに関してはめざましい進化を遂げている。
一方で、実際の経営マネジメントを含め非技術分野(間接業務)では、その思考方法を変えていない。
Input-Activity-Outputといった構造的なアプローチを入れるだけで、何が課題なのかを明確にできることを経験してきた。こうした方法論は昔からあるものの、その思考方法やツール整備がIT的、SE的でない。
当社は、組織課題を解決する手段として、システム・アプローチに着目し、様々な思考実験を行うものである。 思考実験に賛同・参画してくれる組織があれば幸いである。

■ システム・アプローチ

システム・アプローチについては、

https://kotobank.jp/word/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%81-1542120
が比較的整理されている。
こうしたサイトはいつ無くなるかわからないので、下記に引用をしておく。

 自然現象や社会現象をはじめとする多くの複雑な事象のなかで発生する問題を解決するときの、意思決定を助ける一つの方法。正しくはシステムズ・アプローチsystems approachという。一般的には、対象とするシステムの目標を規定するすべての要因を抽出し、これらの相互作用の分析・検討によって、要因とその効果との関連を明らかにしようとするもので、システム・アプローチは分析的、部分的、全体的、目的的、機能的、効率的という特質をもっている。各種の手法があるが、マーケティング・ネットワーク理論、シミュレーション理論が重要である。

システムの意味
ある事象について、
(1)構成要素の間に相互規定関係が存在し、秩序ある全体をなしていること、
(2)単一または複数の目的をもつこと、
(3)入力inputがあること、
(4)出力outputの一部分を入力へ還元するフィードバックfeedback機能をもつことが明らかになったとき、あるいは明らかであるとき、
これをシステムとよぶ。
システムは下位システムsub-systemからなり、下位システムはモジュールmoduleからなる。モジュールがシステムのなかで操作可能な最小構成単位である。システム、下位システム、モジュールはそれぞれ相対的な概念である。[篠原文陽児]
手順目次を見る
システム・アプローチの一般的な手順は、
(1)モデルの構築、
(2)目標の明確化と目標到達度の測定、
(3)代替案または代替方略(ストラテジーstrategy)の列挙と選択、
(4)機能、価格、信頼性等の分析、
(5)代替案の優劣を決める評価と決定の規則を決めること、
である。とくに(2)と(3)はもっとも重要である。
教育についても、自然現象や社会現象と同様に、この手順を踏まえることが多い。すなわち、システム・アプローチを広く教育事象に適用することによって、教育のもつ目的を科学的にもっとも効果的、効率的に実現しようとする。これを「教育におけるシステム・アプローチ」という。1989年(平成1)と1998年および1999年の学習指導要領の改訂により、1960年代の「効率化された教育」は「非効率ではあってもひとりひとりがそれぞれの学習スタイルで興味・関心に応じて学ぶ」という考え方に移行して今日に至っている。さらに、2008年および2009年に改訂された、幼稚園教育要領、小学校学習指導要領、中学校学習指導要領および高等学校学習指導要領で「生きる力」の充実を図る基礎・基本の学習が強調されている。教育をシステムととらえ、効率的に教授学習を進めた後の段階にこそ、「興味関心に応じた教育」の理念と考え方が大きな意義をもつと思われる。

■ IDEF0

 IDEF0 (機能モデリングのための統合化定義)は、情報システム、事業プロセス、あるいはソフトウエア工学の分析、開発、リエンジニアリング及び統合のためのモデリング言語を提供する、製造機能を記述するための機能モデリング手法である。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/IDEF0)より

物事を考えるためにはモデルがあった方がよい。
今は何を議論しているのかが曖昧になると、いろいろな話が混ざる。
論点の意図的なずらしが発生し、まともな対話ができない。
IDEF0は思考をシステム化するための有効なフレームワークだ。

2018年6月25日

HRMとAI

人材採用では、履歴書と論文そして面接。
「優秀な人がほしい」といっておきながら、プロセスは旧態依然。
結果として3年内離職率は改善しない。

労務管理は残業代の計算のためにタイムカードか自己申告。
営業はみなし残業があるといって、時間管理を放棄する。
営業日報も書かせるだけで、直近の振り返りにしか使っていない。

戦略という言葉が見せかけの言葉になっている。

セクハラ、パワハラも起きていても訴えられるまでは見て見ぬふり。

こんな組織になっていないだろうか。

AIとIoTを活用する気があれば、様々な働き方の改革ができる。

どんな技術があるだろうか。

■ GPS付きICカード

会社に出社/退社は自動的にわかる。
直行直帰は、スマホから登録してもらえればわかる。
GPSでどこに向かっているかがわかる。
お客様の場所を事前登録しておけば、移動時間と打ち合わせ時間がわかる。
営業の生産性分析に使える。

いちいち報告する必要は無い。
集計分析を自動化すれば事務的な時間は必要は無い。

■ 音声データと社内DBとの連携

営業での打ち合わせを音声データで取得し、自動レポートにする。
メモなどを作成する際にはタブレットに手書きで書き込みDB化する。

営業日報などを不要にする。
総務部が管理するというプロセスを排除する。

■ 光センサー、ワークフローとの連携

机の前に光センサーをつける。
パソコンの前に座っている時間を把握する。
休憩を取らずに仕事を続けているようであれば、少し休むように助言する。
ワークフローとの連携を工夫することにより、どんな仕事に負荷がかかっているかを把握できる。
苦手な仕事があれば、教育訓練のプログラムに反映させる。

■ スマートウオッチ

体温や脈拍・血圧などを測る。
いつもと変わりないか。疲れてはいないか。
心配事はないか。
事務所は暑すぎないか。
社員が快適に働いているかを見ることができる。
ヘルスケアの一助になるだろう。

■ 映像解析

顔色は悪くないか。疲れていないか。
セクハラ・パワハラのような行為は行われていないか。
その仕事をすべき人が行っているか
工場で事故が起きそうな行為はないか

監視をするためではない。
皆が気持ちよく働けているかを見守ることが目的となる。

■ 会話サポート

採用プロセスを変えることができるはずだ。

会話を持つ機会を増やすことはお互いの理解のために有効なのだろう。
インターン制度もいってしまえばお互いを理解するためのモノだ。

人が会話をするには組織が用意する人数で制限されてしまう。
AIに任せればよい。
すでに会話をサポートするAIは実用化されている。

「当社をどう思いますか?」
「入社したら何をしたいですか」
「こんな部署がありますがどうですか」
「あなたはどんなことに興味がありますか」

いちいち文書にする必要はない。
採用だけではない、ローテーションの希望なども対応できる。

いつでも会話できる。わざわざ場を作る必要は無い。
AIは24時間、何人でも調達できる。

■ テキストマイニング

テキストマイニングの技術にもAI的なアプローチが入り込んできた。
ES(社員満足度)調査などで自由意見などを収集するが、その分析手法は、ざっとスクロールして眺めるか、せいぜい「構文解析」をしてキーワードを抽出するぐらいしかされていない。
Aiで解析することで、社員に潜んでいる不平不満を探し出せるかもしれない。

社員がやめてからでは問題は解決しない。
なぜなら、その問題が影響する社員はもういないからだ。
いろいろな観察を通すことで離職率の低下を実現できる。

■ RPA

RPA(Robotics Process Approach)は最近話題になっていることだ。
部下に「○○の資料を集め、分析してレポートを作成するように」と指示していないだろうか。
こうした情報収集と分析をロボットにさせるということが現実味を帯びてきている。

労働基準法などの法改正なども毎日巡回して調べておく等も自動的にできるだろう。
判例の収集分析などもできるだろう。
財務諸表の作成もお手の物。

こうしたことは実現不可能と思っているだろうか?
そんなことはない、AI分野はどんどん進化している。
きっとあっという間だろう。

さて、そんな世界では総務部・法務部・人事部の定型的な業務は人がする必要は無い。
集計や分析も人がする必要は無い。
メンタルヘルスや健康管理もAIとIoTがしてくれる。
仕事上のアドバイスもAIがしてくれる。

そうなった時に、人が関わらなければいけないHRMとは何だろう。

<現在 読書中>