社員意識調査の支援ツール(ドリルダウン・ベーシック)

社員意識調査の集計支援のツールを公開しました。

https://www.vector.co.jp/soft/winnt/business/se518833.html

一言で言えば、すべての属性とすべての設問の組み合わせでクロスの構成比を算出して帯グラフを作成するものです。

例えば、属性区分(性別、年齢、職種など)がP種類、設問数がNだと、P×Nの集計表とグラフを作成します。

説明書なども同梱しているので詳細はそちらに任せますが、少し補足説明を。

事業として、社員意識調査の支援をしていますが、限られた時間・限られた予算と言うこともあり十分な集計結果を提示できていないという悩みがありました。
例えば、上記の例で属性が5種類、設問が80あれば、400種類の集計表とグラフが作成されます。

報告書などは印刷を前提にしているところもありますから、400個もの集計表とグラフは持て余します。報告書の作成も、設問ごとの平均値が中心で、全体としての構成比を出す程度です。

しかし、焦点を絞って分析をするのは必要なのですが、前提としてすべての資料があることが前提になります。ですが、一つ一つをピボットテーブルなどで作成していては大変ですし、グラフも一つ一つつくっていてはいくら時間があっても足りません。

このツールは、こうした作業を一気にしてしまうためのものです。

さて、このツールのもう一つの特徴は、χ2検定の値を出すことです。
例えば、職種別に有休の取得のしやすさに差があると言えるのかなど、属性ごとの回答性向がたまたま違うように見えるのか、はっきりと違うと言えるのかを検定します。

当社は有料のツールとも思ったのですが、社員意識調査を正しく使ってもらうことを目的としていたのでフリーのツールとして公開しました。

次の予定は、設問間のクロス集計と相関係数を算出するツールを公開予定です。
これも、設問数が80あれば、80×80=6400の集計表を作成します。

乞うご期待。

戦略の組み替え

競争優位の戦略は結局、安い製品で市場で生き残るのか、高くても良いと思わせて顧客を獲得するのかの2者択一だろう。
その際に、広くあまねく受け入れられる戦略なのか、特定のセグメントに集中して行くのかの違いになる。

新しい事業コンセプトをつくるためには、今まで成功している事業の常識を疑いながら戦略の組み替えをすることだ。

 創造力を妨げる今ひとつの傾向は、我々の“順応したい”と言う熱望である。これが因習主義の弊害を生むが、「因習は独創性の大敵なのだ」。もっと独創的になるためには、自分自身の襟首をつかんで「人まね」をしないように注意しなければならない。
- A・オスボーン 創造力を生かす -

■ 「大きいことはいいことだ」は通用しなくなってきている

ファミレスが退潮、飲食店の「狭小化」がさらに進む事情
https://blogos.com/article/344156/

外食産業を説明するのに妥当かと思うので、記事を引用する。

 すかいらーくは客数減、サイゼリヤは為替レートの変動や天候不順による食材原価の高騰等、理由はさまざまあるが、慢性的な理由として飲食業界全体を取り巻く、「人手不足」という課題の根本的な解決策が見つかっていない。ドリンクベンダーの機械化や深夜営業の短縮といった手は打っているが、新規就労者に対するトレーニングコスト等、人手不足に伴う人件費の増大は避けられない。

現在、好調の回転寿司チェーンは調理の機械化によって、人件費の圧縮に成功しているが、回転寿司は機械化にもっとも適した業態であって、他の飲食業態にすぐに展開できるわけではない。「外食元年」と言われる1970年からまだ50年足らず。経費の構造から見ても、日本の外食産業の単価はいびつであり、だからこそ「ブラック」などと言われる働き方が露見してしまう。

極論を言えば飲食店の客単価が上がらない限り(正確に言うと、客単価上昇を客が受け入れない限り)、日本の飲食産業の未来は見えてこない。もっとも、各ファミリーレストランとも、客単価の引き上げなどには、一定の成果が見られる。ここに一筋の光明が見いだせるか。

一方、個人店はというと、繁盛店についてはかつてないほどの活況を呈していると言っていい。昨年一気に可視化された「飲食店の狭小化」は今年も絶賛継続中。5~10坪程度の広さで、スナックなど長く営業した店の居抜きに個人店が入るケースは相変わらず多い。

 

まずは背景に、「人手不足」があることと、戦略が「コストリーダーシップ」であり、これが働く現場に無理をさせていることがある。相互に負のスパイラルになっているだろう。

機械化を進めることで効率化を行うことはできるが、以下のデメリットもある。
・大型店舗であれば設備投資はそれなりの規模になり、コスト回収に時間がかかるが、長期にわたって同じビジネスモデル(設備)が使えるとは限らない
・人によるサービスの省力化は、接客サービスの低下につながり客離れを引き起こす

実際、画一的・機械的に食事を提供するところは軒並み負け組になっているだろう。
その中で特徴を出しているブロンコビリーなどは一定の水準を確保している。

先般、NECとセブンイレブンで無人店舗の実証実験を始めているが、これをスーパーに持ち込むことは可能だろう。私なら、店員をコンシェルジェ的な役割に変えて行く。品出しやレジはロボットがやれば良い。

飲食店の小型化は以下のようなシナリオにすればメリットがある。
・メニューを限定的にする
・特徴のあるメニューにする
・目の前で調理しそのまま出す
こうすれば、調理器具なども限定し、設備投資も抑えられ、スタッフの多能工化で人件費も抑えられる。

戦略として考えると
「広い顧客層向けのコストリーダーシップ」

「集中戦略(差別化戦略)」
への切り替えになる。

■ 24時間ジムという今までに無い発想

東洋経済の記事に以下を見つけた。

地方でも大量出店始めた「エニタイム」の自信
24時間ジム旋風で変わるフィットネス業界①
https://toyokeizai.net/articles/-/254386

注目される点としての記載は下記の通り

スタジオやプールも完備した従来の総合フィットネスクラブと違って、新たな24時間営業の小型ジムは筋トレや有酸素運動のマシンに特化。シャワーなど水回りも至って簡素だ。店舗面積は60~80坪程度とコンビニより多少広い程度で、夜間から早朝はスタッフ不在の無人営業になる。

これは、前項の「大きいことはいいことだ」が通用しなくなったことと関連する。

1点目は、どこもやっていなかった事業形態であること。
おそらく、フィットネスクラブと言えば、マシン、スタジオ。インストラクター、ジャグジーといったものが構成要素で必須と考えていただろう。
こうした常識にとらわれていると新しい業態が生み出せないという例になるかと思う。

2点目は、設備投資の少なさ。
ここ谷塚にも同様の施設がある。
従来のフロアの居抜きをそのまま使えると言うことに驚いた。
おそらく新しい土地を確保して、設備を整えてと言うよりは圧倒的に投資金額が少ないだろう。
店舗あたりの投資額が少なければ、多数店舗の展開も容易になる。

常識にとらわれていると、「そんなやり方ではうまくゆかない」という結論に飛びつきやすくなる。

みんなから『失敗する』と言われるような業態だったから成功したんですよ【(株)Fast Fitness Japan】
http://j-net21.smrj.go.jp/establish/columninterview/interview/predecessor2018/180523.html

記事にこうした一節がある。

―― エニタイムが日本でこれだけ支持された成功要因は何だと思いますか?

大手チェーンがみんな「エニタイムの業態はうまくいかない」と反対したからではないですかね(笑)。エニタイムをスタートした当時は、多くの業界人から「24時間営業なんて流行らないし客も集まらない。店にスタッフがいないなんてダメだ。スタジオも無いのに集客できるわけがない」とよく言われたものです。

 

後付けでは成功した要因はいくらでも出てくる。
例えば、
・コアターゲットを20代~40代の男性と絞ったこと
・シンプルに「ワークアウトをしたい方々が歩いてすぐ店に行ける」という業態であること

競争優位の戦略としては「集中戦略」に分類されるだろう。
こうした発想は、従来のフィットネスクラブの常識である、ジムやスタジオがあり、広い空間とジャグジー、サウナと行った総合型スポーツ施設でなければならないという常識からは出てこないだろう。

「常識的には無理です」というところにこそビジネスチャンスはあるのだろう。

(閑話休題)

さて「常識のとらわれない」と「ルールを無視する」の境界線というのもなかなか難しい。

ふるさと納税のウラ側④ 売上1億円超!人影まばらなガソリンスタンドで何が?
「地場産品ない」町が東海地方2位のワケ
https://www.fnn.jp/posts/00403520HDK

地場のものとは何の関係もないものを送ってしまえという発想はなかなか面白い。

こんな取り組みをしている自治体もあるのかと少し驚いた。

まぁ「アウト」かな。

 

給与体系を維持できなくなるのではないか

東洋経済の記事で下記が掲載されている・

「給料が高くて新卒が辞めない会社」TOP200
年収800万円以上で定着率が高いのはここだ

https://toyokeizai.net/articles/-/256368

いろいろな記事を見ると売り手市場であること、人手不足であること、人材の調達がグローバル化していることなどから、新たな人材の調達コストが上がってきていることはうかがえる。

特殊な事例ではあるだろうが、初任給を40万円にしなければ集まらないという記事を見たことがある。

上記の記事でも、給与の高い会社は離職率が低いというような傾向を指摘しているが、会社全体で給与高騰の余裕を維持できる会社は良いがそうでない会社はやっかいだ。

埋没コストとは言わないが、既存社員の(時に高齢者の)給与を配慮しないとゆがみが出てきてしまう。

例えば、初任給20万円で入社して、30歳になっても20数万にしかならない社員が、40万円をもらう新入社員を見たらどう思うか。

従来の(建前は違っても実質的な)年功型給与体系は無理だろう。
安易に初任給を上げると言うことはできない。

一方で、新卒採用に負けてしまうことを防ぐためには給与というのは重要な要素になる。

知人たちとの話の中で出てきたアイデアの一つに、キャリアステージ制がある。
下記のようなものだ。

(1)インターンステージ
会社側からの支援を受け能力開発を行いながら組織貢献を行う段階
いわゆる、従来の新卒社員から30前後前の期間が該当する。
(2)プロフェッショナルステージ
社員一人ひとりが能力を保有し、会社の指示命令系統には従うものの自己判断により高い組織貢献ができる。
いわゆる、主任クラス、課長クラス、プロジェクトマネージャーなどが該当する。
(3)マネジメントステージ
長期的視点、全社視点に立ち、会社の指揮命令系統を自分の意思でコントロールする段階。既存/新規事業の成果責任を負いながら経営資源の有効活用を行う。
部長クラス以上に該当する
(4)アドバイザリーステージ
十分な知識経験を保有し、バックヤードから支援するステージ。
従来の、役職定年、嘱託移行ではモチベーションが維持できないと言われており、それに変わる位置づけとして提案している。
ご隠居のようなものではなく、組織貢献をしてもらうことが重要。

さて、新卒採用者は自らの能力を振り返りどこのステージから始めるのかを選ぶ必要がある。インターンとしてしか自信が無いというのであれば従来の枠組みで始めるべきだろう。会社にお世話をお願いしておきながら高い給料は無理だ。

こうした報酬制度を確立するためにはいろいろな対応が必要になる。

・各ステージはメリハリのある給与格差を設けること
・個人ごとのキャリア管理・給与管理を行うこと
・評価処遇は人間ではなくAIで行うこと

移行に伴って、旧来の社員をどうするのかも重要だろう。

いつかこうなるということがわかっているなら今から準備を始めた方が良い。

ところで、マクロ的に見ると3年内離職率はあまり変わっていないのだと実感。
10人採用したら3人辞めるという覚悟は必要なのだろう。

閑話休題

気になった記事:株価低迷はリスクになり得るか

気になった記事:株価低迷はリスクになり得るか

野村證券のサイトを見るとオープニングコメントとして以下がある。

◇東証寄り付き 下げ幅200円超、米株安嫌気 ソフトバンク大幅安
20日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日に比べ230円ほど安い2万0700円台半ばで推移している。下げ幅は一時、260円を超えた。19日の米ダウ工業株20種平均が約1年1カ月ぶりの安値で終え、投資家心理が悪化。値がさ株のほか電機、機械など景気敏感株に幅広く売りが先行した。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落して始まった。

19日に新規上昇したSBGの国内通信子会社ソフトバンク(SB)は売り気配で始まった後、大幅安で寄り付いた。

コメントを見る限り出だしは不調のようです。
さて、経営を担う方にとって株価低迷はどのようなリスクとして考えるべきでしょう。
まずは、資金調達のリスクが考えられます。

企業の資金調達の方法は、
①内部留保の活用
②銀行の融資と債券の発行
③株式の発行
と一般に言われている。

株価の低迷は、市場がその会社の行く末に疑問をいだいていると判断した結果になる。
こうした場合に、新たな事業を行うに当たって資金を市場から調達しようとして債券を発行しても利率が高くなり収益の確保が難しくなります。また株式の発行も思うような金額が調達できなくなることもあります。

企業が新たな資金調達を考える際のリスクになるでしょう。

もう一つは財務上のリスクになります。

株式の保有は、どんなカタチであれ財務諸表に反映されますので、株価低迷はそれを保有する企業の価値を毀損する恐れもあります。

さて、株式投資の基本としてハイリスク・ハイリターンの債券とローリスク・ローリターンの債券をバランスさせるポートフォリオが望ましいという考え方があります。

ソフトバンクはどうでしょう。
さすがにIPOで出したばかりでなんとも言えませんが、なかなか船出は怪しいですね。

下記のような情報を株式上場の後に出してくると言うことは誠実さに欠けます。

○ ソフトバンク、通信障害で1万件の解約 宮川副社長「非常時にキャリア同士で支え合う構造を検討する時期に入った」 12月20日
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/20/news060.html

 同社の宮川潤一副社長は、今回の通信障害がスマートフォンを使ったチケット発券サービスなどにも影響を与えたことに触れながら、「通信が社会インフラの重要なポジションにいることを認識した」とコメント。さらに災害や大規模障害の発生に備え、通信事業者間で通信回線を間借りするローミング接続の導入を検討する時期に入ったのではないかと話した。

「欧州では事業者間のローミングが当たり前になっている。日本のモバイル業界は競争政策によって進んできたが、社会的意義を考えると事業者間で支え合う構造(ローミング)を検討する時期に入ったのではないか」(宮川副社長)

ソフトバンクが技術的に成熟していなくても「安い」を重視して単一製品に依存すること自体は戦略なので善し悪しは言えません。フットワークの良さは当社の強みでしょう。
しかし、上記の解約の情報を上場前に公開せずに、初値も1500円の変更をしないのは誠実さに欠けるでしょう。

ソフトバンクの海のものとも山のものとも言えないものへの投資判断は、当社の意思決定の早さの強みになるかもしれませんが、その姿勢は「ハイリスク・ハイリターン」だと思います。

○「PayPayの認知、利用意向はダントツ」 ソフトバンク宮内社長 12月19日
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/19/news130.html

 「PayPayの名称認知、サービス理解、利用意向はダントツで1番」――ソフトバンクの宮内謙社長は12月19日に開いた上場会見で、QRコード決済サービス「PayPay」についてそう話した。同社の調査によれば、12月4日から展開した「100億円あげちゃうキャンペーン」の効果で、他社の決済サービスと比べて名称の認知率などが大きく上がったという。

これも当社の田のサービスと一緒で、一気にユーザーを増やして行き、そこで発生する問題は後で解決するというやり方を象徴しています。
QR決済については、世界の潮流になるという判断とそれに追随して行く早さはさすがと言えますが、PayPayでは、不正の請求もあったとの報道もあり、セキュリティは万全ではないでしょう。

経営の立場から言えば、「ハイリスク・ハイリターン」の他に、何かしらの「ローリスク・ローリターン」の事業を混合した事業のポートフォリオが必要です。
さて通信会社の「ソフトバンク」は、ソフトバンクグループにとってどちらなのでしょうか。

投資をする皆さんも考えたはどうでしょう。

注目されていない法律改正:PFI法

先日、下記の記事を見た、

「誰も来ない日も」町営の温泉施設10カ所、赤字で苦境
https://www.asahi.com/articles/ASLDD4R8KLDDUJUB00M.html

温泉郷で知られる岩手県西和賀町で、町営の温泉施設が苦境にあえいでいる。町内10カ所の施設は赤字続きで、ここ5年間の町予算からの持ち出しは総額6億6千万円に上る。利用者の減少に老朽化が追い打ちをかけている格好で、町は施設の一部の売却も含めて運用方法の検討を始めている。

で始まる記事は、その状況を

JRほっとゆだ駅構内の温泉、錦秋湖近くの洞窟風呂など内容も多彩で、当時は観光の目玉になっていた。

だが、近年は赤字が続く。町営10施設を合わせた13~17年の運営費は年間平均2億1430万円。入湯客からの使用料収入は平均約8300万円に対し、維持費や指定管理・委託料などの町の持ち出しは毎年平均1億3130万円になっている。

町観光商工課によると、00年ごろまでは公営の温泉を中心に50万人近くが日帰りで訪れていたが、県内外で温泉施設が出来た影響で来訪客が減り、最近5年間の年間平均利用者は28万9千人に落ち込んだ。

と伝える。

これが民間企業であれば、とっくに撤退する。
むしろ参入時に事業計画を作成し、うまくゆかなければ修正を繰り返すだろう。
そうした意味では、事業の修正が必要な事業を行政が行うことには無理があるかもしれない。

今国会では、様々な法律がこっそり成立している。
漁業法(http://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/kaikaku/suisankaikaku.html
水道法(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/196.html
PFI法(https://www8.cao.go.jp/pfi/hourei/kaisei/h30_pfihoukaisei.html

法律には本来の主旨、建前上の目的などもあるが、運用上でいろいろな副作用を生じさせる。良くない副作用は、省令などで調整して行くだろうが、当面は上記の法律は、「もともと行政が行っていた事業を行政がやっていると赤字の垂れ流しになるので民間にお願いしてまともな事業にしてもらう」ということが背景にあると考えている。

社会的責任のない企業が参入してきたらどうするのかという懸念はあるだろうが、民間企業のとっては、新しい市場への参入するチャンスになり得るだろうし、行政の下請け化してこなかった企業にとっては既得権益の逸失につながる。

PFIの類型としては、その参入の仕方で以下の方式があるらしい。

①BOT
民間事業者が施設を建設(Build)して、施設の維持管理と事業運営(Operate)を行い、事業期間満了時に施設所有権を管理者に譲渡(Transfer)する事業方式。BOOTも同じ。

②BTO
民間事業者が施設を建設(Build)して、直ちにその施設所有権を管理者に譲渡 (Transfer)してから民間事業者が施設の維持管理と事業運営(Operate)を行う事業方式。

③BOO
民間事業者が施設を建設(Build)して、施設の維持管理と事業運営(Operate)を行い、事業期間満了後も民間事業者が引続き施設所有権を保有(Own)する事業方式。

④BLOT
民間事業者が施設を建設(Build)し、公共機関にその施設をリース(Lease)して対価としてのリース料を受取ると共に施設の維持管理と事業運営(Operate)を行う事業方式で、事業期間満了後に施設所有権を管理者に譲渡(Transfer)する。
⑤DBFO
Design-Build-Finance-Operate:設計・建設・資金調達・運営を一貫して実施する事業方式。

⑥RFOT
Rehabilitate-Finance-Operate-Transfer:既存施設について改修(更新)・資金調達・運営を担う事業方式で、既存公共施設を活かしながら民間の資金および能力を使って施設の設置基準に合わせて改善する改修、旧式化した設備を効率的な最新型に更新する改修、変化する公共ニーズに合わせた施設仕様の変更と運営の変更等を目的に実施するもの

さて、今後の政府の方針としてはこうした事業類型に対応して資金的な援助を行うことも期待される。行政に対してパイプを持っている企業は考えてみてはどうか。

気になった記事・技術革新は戦略に影響を与える

手ぶらで買い物できる“顔認証コンビニ”、セブン-イレブンとNECが都内で開始 オフィス向けに展開
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/17/news113.html

単に先進的な技術を取り上げた記事だが、これはいろいろなところに影響しそうな気がする。

この記事を見て連想した事柄を以下に示す。

・政府のポイント還元の発想
・QRコード決済・電子決済の普及
・監視カメラとAIで万引き防止
・スマホやタブレットでのレジ

未来を想像してみよう。
・入店時に決済カードの所持を確認
・お客様の情報を確認して買い物予測をして商品に誘導
・お目当ての商品をバッグに入れて店外へ
・店外に出る際に自動で決済

こんな世界が実現可能な時代に突入している。
スーパーやコンビニなどの自動販売機化と言えば良いだろう。
当然レガシーなシステムも残るが、その市場は縮小する。
直接想定されるのは、POSレジがいらなくなると言うことだろう。

レジを製造しているメーカーは今後どうすべきか。
結局は、IT化を受け入れレジを必要としないで市場が小さくなる世界と今後もキャッシュレスにゆかない世界のどちらかを捨てることになると考えられる。
国内は確実に市場は小さくなるので国外に出て行くこともあり得るが、ほとんど現金を使わない中国などではレジは不要となるだろう。

現在のレジの単純な高機能化は意味が無くなりそうだ。
レジの役割は単なる通信端末と捉えた方が良いかもしれない。

NECは当然IT企業であるが、関連会社の「NECプラットフォームズ」は据え置き型POSシステムの最大手のメーカーになる。
自社の製品の対象とする市場が小さくなることを見込んで戦略を立てなければいけない。
そのための一連の活動をと見れば納得できる。

NECプラットフォームズは上場企業ではないので、企業戦略はなかなかわかりづらいが、そのプレスリリースを眺めているとどのような方向性かはわかる。

例えば、2017年から2018年のニュースリリースから気になったところを列記すると以下のようになる。

  • 2018年11月8日 NEC、コミュニケーション・ロボットを用いた高齢者見守りサービス向けソリューションの実用化を加速
  • 2018年10月31日 訪日外国人観光客の動態を分析する実証実験を実施
  • 2018年10月3日 NECの生体認証「Bio-IDiom」が2018年度グッドデザイン・ベスト100を受賞, ※同時受賞「ローソン 新型POSレジ」
  • 2018年7月24日 NECプラットフォームズ、流通・外食店舗の効率化、サービス向上を支援する堅牢タブレット型POS「TWINPOS S2」を発売
  • 2018年5月16日 NECプラットフォームズ、作業者の動きを可視化する人動線モニタリングサービスを提供開始
  • 2018年4月20日 NEC、愛媛県西条市が行う高齢者見守りサービスの実証実験をコミュニケーション・ロボットなどのICTソリューションで支援
  • 2018年1月22日 NECプラットフォームズ、あらゆる現場のIoTを実現する無線センサ対応の遠隔監視システム「コルソス CSDJ-A」を発売
  • 2017年11月30日 NECプラットフォームズ、クラウド活用により導入費用を抑えた中小規模の小売業向けPOSサービスを発売
  • 2017年11月8日 NEC、AI(人工知能)技術を活用したBTO製品の高精度な需要予測を開始
  • 2017年10月25日 NEC、デジタル産業革命の進展を加速させる新プラットフォーム「SX-Aurora TSUBASA」を発売 ~AI・ビッグデータ解析領域への利用も拡大~
  • 2017年7月26日 加盟店支援の一環として、セブン‐イレブン店舗の発注端末機能を強化
  • 2017年6月26日 NECソリューションイノベータ、人工知能学会現場イノベーション賞を2年連続で受賞 ~ 耐騒音音声認識と音声合成ガイダンスを活用した現場作業支援ソリューションで生産現場をサポート ~
  • 2017年6月23日 NEC、マイナンバーカードを自社業務で利用可能とする総務大臣の認定を取得 ~プロジェクトルームの入退室管理に利用~
  • 2017年6月21日 徳島県が都道府県で初めて行うマイナンバーカードの職員証利用にNECの「利用者ID登録システム」を採用
  • 2017年5月30日 情報管理のセキュリティ強化を目的に、セブン‐イレブンの店舗管理端末にNECの顔認証技術を採用 ~今秋よりテスト運用を実施~
  • 2017年5月22日 NECプラットフォームズ、外食業の多様化するニーズに適応するオーダリングシステムの新製品を発売 ~オーダリング専用機に加え、スマートフォンなどの汎用機も利用可能~
  • 2017年4月13日 NEC、中堅・中小企業向け顔認証ソリューション事業を強化 ~ソリューションパートナー向けの顔認証ソリューション開発プログラムを新設~
  • 2017年3月6日 NEC、AIの活用によりスーパーマーケット向けソリューションを強化 ~マーケティングや需要予測に活用可能なソリューションを提供
  • 2017年2月16日 北日本カコーとNECプラットフォームズ、飲食店舗向けレーン装置連動セルフオーダーシステムを開発

キーワードとしては、「ロボット」「顔認証」「AI」「ビッグデータ」などが出てきており、基盤技術の取り組みを開始していることがわかる。
もともと、通信インフラに強みのある会社なので、こうした店舗経営におけるゲートウエイ的な端末にして行く戦略は合理的かもしれない。

一方の雄、「東芝テック」はどうだろう。
第94期中間ビジネスレポートを見ると、事業概況に「国内市場向けPOSシステム及び海外市場向け複合機の減少」とあるように、主力事業が困難に直面していることがわかる。
「グループワンストップソリューション企業を目指す」とあるが、主力事業の再編には手をつけておらず、今後の展開が読みにくい。

競争優位の戦略は、結局はコスト面(要は安さで勝負)か、うちにしかできない(高くても仕方ない)で戦うかの2者択一になる。
あとは経営資源をどう集中させるかだろう。

そうなったときに、よりライバルが少ない市場を狙って、参入を早め、少なくともその時点でコストリーダーシップになると言うことが、多くの企業が選択することだろう。

同じ市場で、同じ戦略を維持し続けることができなのであれば自らを変えなければ生き残れない。
NECの選択は、成功するかどうかはともかく納得できる。

突然辞める・ゴースティング

ある日、突然いなくなる! アメリカの職場で急増する「ゴースティング」
https://www.businessinsider.jp/post-181479

経営者の人と話をしていて話題になることの一つに、社員の定着率がある。
高度成長期のように、とにかく人を入れ、足りなくなれば募集をかけていくらでも採用できていた時代と異なり、現在は、パフォーマンスの高い社員を以下に獲得するかが人事戦略上重要なポイントになっている。

ヒトモノカネという経営資源のうち、企業の競争力を左右するものがヒトであることの認知が高まっているので、いかにヒトに手当をできるかが重要なのだろう。

表記の記事はアメリカの話であるし2017年頃の記事のようなので、そのまま日本に適用できるかがわからない。また一部ではあってもメジャーではないので社会問題化することはないのだろう。

経験上、連絡もなしにいきなり来なくなったという場面には3度ほど出くわしたことがある。連絡をたたなければいけない場面というのは本当にあるんだなと驚く。

先般、退職を代行する会社があるという記事を取り上げたことがある。
自分で会社に話ができないので、代わりに辞表などを出してくれるサービスというイメージでいれば良い。コミュ力のなさに情けなくなるが実際には、辞めるときにいろいろ嫌がらせを受けることもあると言うことなので、必要悪なのかなとも思う。

さて、こうした「辞める・辞めさせる」などについて法律的なことは確認しておかないといけないだろう。

一般的でない状況下での雇用に関しての注意点を整理しておく。
(注:私は専門家でないので、あくまでもインターネットなどで調べた結果です)

(1)勝手に解雇できるか
いきなり解雇というのは無理があるでしょう。
許容できる期間の設定、連絡を取ることの努力、事前の解雇通知などの手続き的なことは必要になるので、法律の専門家に相談しましょう。

(2)内定辞退は許されるのか
内定取り消しは法律的に問題があることはすでにいろいろな事例があるので確認してください。 もっとも、内定取り消しがなくなれば、皆安心して複数の内定を取得すると言うことも無くなるだろうと思うのだがどうなのかな。

民法
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
627条
1 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する。

さて、内定辞退に関しては、一般の雇用と一緒でしょう。上記の民法にしたがって2週間前に申し出をすれば問題ないはずです。ただし、辞退は口頭ではなく、文書で出すことが必要でしょう。さもないと後でトラブルになります。
他社にゆかないようにと誓約書を求める企業もありますが、誓約書があろうと無かろうと労働者を縛ることができないので気にする必要は無いでしょう。

論点として「経営者は人の採用についてどこまで気にかける必要があるのか」という点で考えると、理想を言えば「一人ひとりに気をつける」だろうが、反面「特定のヒトに配慮が行き過ぎる」懸念もある。平等に接することが重要になる。無関心が最悪なので注意が必要。

社員の立場になって、この会社は働きやすいのかということを考えることが重要だろう。

さて、最初のゴースティング。
私の経験では、
・男女関係のことで失踪(当事者内では”駆け落ち事件”と呼んでいた
・事故に遭うがひとり暮らしで連絡先を知らせていなかったので誰も状況を知らない
・全く理由が不明。連絡も全くできず、本当にその人が存在していたのかすら疑問。

まぁ、こんなものは事故と諦めた方がいいですね。

リーダーシップは発揮してこそ意味がある

下記の記事が目についた。

https://mainichi.jp/articles/20181212/k00/00m/040/266000c
NTT東、無断契約で返金 フレッツ光代理店

記事自体は、勝手に契約がされているというものであり、詳細は記事以上のことはわからない。

目についたのは、記事の最後の一文。

無断契約が相次いだことを受け、UNは11月、書類を送付後に電話で契約の意思を確認するようマニュアルを改めたという。

こうした事件が起きたときの再発防止策として、「教育」や「手順書」に視点が向かう傾向があるが間違っている。

そもそもコンプライアンス意識のない社員を採用しているのか、手順書がないと何もできないのか。組織能力の担保能力が無いのは会社自身になる。

UNのホームページを見ると「USEN NETWORKSの勧誘方針」としていくつもの項目が挙げられている。

その中には

・販売・勧誘活動にあたっては、お客さまの立場に立って、時間帯や勧誘場所について十分に配慮して参ります。
・お客さまと直接対面しない販売等を行う場合においては、説明方法等に工夫を凝らし、お客さまにご理解いただけるよう常に努力して参ります。

と記載がある。
常識のあるヒトであれば、無理な電話勧誘や勝手な契約はしないだろう。

同じように、トップからのメッセージには
「人が集う店・街を変え」「喜びや感動を増やしたい」

と言うメッセージがある。

コンプライアンス方針もトップメッセージも間違っているわけではない。
しかし、こうした事件事故を見ると、結局はこうした組織の意図は社員の行動規範になっていないのだと感じる。

よく見るのが、いろいろな建前はあるものの、結局事業計画の中核は利益主導であり、現場の行動規範は売上げになっているケースだ。

「顧客重視」と言いながら無意識の「利益主義」に陥っている場合は、組織内に無言のパワハラが蔓延していることがある。
「契約も取れないに帰ってくる!」という会話が発生していないだろうか。

大きな声で理念を叫ぶのがリーダーシップではない。
向かうべき方向に進んでいるのかを監視し、そのためのマネジメントを行えなければ意味が無い

9.18 平均値をなぜ使うのか・統計への理解をしておこう

改訂しました

9.18 平均値をなぜ使うのか・統計への理解をしておこう

[問いかけ]

・平均値で語ろうとするのはなぜなのだろう

・平均値でなければどんな指標があるのだろう

・平均値を正しく使うにはどうすれば良いのか

 

○ 簡単に手に入る統計値

Excelでのデータ処理が簡単にできるようになり、一般的な統計値が計算式を入れるだけで値を取得できるようになりました。例えば、Excelの計算式は、

平均値             Average

最大値             Max

最小値             Min

標準偏差          StdDev

サンプル数       Count

で計算できます。

統計という言葉は、なんとなく分析していますという安心感を与えてくれます。

一般的な社員意識調査の報告書でも平均値を中心として報告がされ、受け取る方も何も疑問に思わずに受け入れます。

その結果、平均値が低い、あるいは高いと言うことを判断基準にして施策を展開しようとします。

しかし、こうした姿勢には疑問も感じます。

 

こうしたアンケート結果を解析していたときに、以下のような指摘をされたことがあります。

 

  • 100のデータがあれば100のデータの意味がある。代表値として平均値を使うことで多くの情報が失われる。そこに思いをはせなければならない
  • 平均値は母集団が正規分布となっていることが前提になる。そうでない母集団の平均値をとっても意味は無い

 

特に、正規分布とそれに関わる考え方を理解をしていないと、そもそも平均値とはということが理解できない。こうした理解を無視して平均値の議論をすることに危惧している。

 

○ 平均値が意味を持つための条件

データが統計的に処理できる前提条件として、「中心極限定理」というものがあります。

どんな説明かというと、下記のようになります。

平均がμ、標準偏差がある有限の値σという母集団から標本を作製するとき、標本平均Xの標本分布は標本変数nが大きくなるにつれて、平均μ、標準偏差σ/√nの正規分布に近づく

「ビジネス統計学 上」ダイアモンド社より

 

正規分布とは何かを直感的に理解しようとすると以下のようなグラフが提示されることが多いです。

簡単に言えば、平均を中心として左右に一定の規則で提言して行くと言うことです。

こうしたことを言うためには、十分なサンプル数が必要です。

同書では標本変数が十分大きいというのは「一般に、30個以上の要素からなる標本は、中心極限定理を適用できるほど十分に大きいと考えられる」とされています。

したがって、サンプル数が少ないとそもそも上記の定理が適用できないので注意が必要です。

階層別に集計するときに注意が必要なのは、特定の回答者だけ選別することでサンプル数が少なくなることです。

もう一点注意が必要です。

5段階評価のアンケートの分布では、こうしたきれいな図は描けません。

つまり、中心極限定理がつかえたとしても、正規分布と言えるのかどうかがわからないと言うことです。例として、1から5の回答がすべて均等の平均値3.0と3しか回答のない3.0を比較して意味があるのかと言うことに帰着します。

 平均値だけで判断しないことも求められます。

 

[閑話休題] 大数の法則

中心極限定理の別名に「大数の法則」というものがあります。よく使う説明として以下の言い方を使うことがあります。

 

「繰り返し試行する事象は、その本来として持っている確率に近くなる」

 

これはどういうことかと言えば、例えばコイントスがあります。

これはコインをトスしてして裏表を出して行くとき、一回の試行では裏か表かで0%、100%となりますが、100回も繰り返していれば、ほぼほぼ半々になると言うことです。

同様にサイコロなどもあげることがあります。

 

を事例であげるとわかりやすいだろう。

経営者の困りごと(社員は辞めてしまう)

先日、ある会合での雑談の中で離職率の話をしていたときに、「今時の若い人はすぐに辞めてしまうのかな」という話をされた。

離職率、特に3年内離職率はしめす厚生労働省のデータを見る限りここ10年以上変化はない。マクロ的には変化していない。

一方で、いろいろな報道を見るとジョブのミスマッチなどで若者の早期退職が取り上げられている。
こうしたことを、マクロ経済などの視点で見ると以下の点に注意しなくてはならない。

・個別事例を探して取り上げても、それをもって汎用化できない。個別事例はどこまで行っても個別事例である。
・潜在的な離職率は存在する。失業率についても同じことが言えるのだが、政策を駆使しても失業率はゼロにはできない。労働の流動性を考えると一定程度は発生する。

では、個別企業が抱える社員の離職率は仕方の無いことかと言えばそうではない。
実際に、3年内離職率を低く抑えている会社もあれば、どうしても高くなってしまう会社もある。

3年内離職率を下げる方法は

① 採用時に組織風土にあわない社員はとらない。
よく採用基準で「能力」という言葉を使うが、能力自体をはじめから持っていることを期待しない。学習意欲があればなんとかなる。育成の手間を惜しんで最初からできる人を望んでも仕方ない。
かつて「優秀な人がほしい」という人事部の人に、「あなたは優秀なんですか?」と投げかけて怒らせたことがある。
結局、社員として必要なのは、意欲とタフさだけではないのか。
その人が「我が社の一員になってくれる」気があればそれでよしとすることも必要だ。

② その人にあった仕事を用意する
経営環境の変化を示す言葉としてVUCAと言う言葉がある。
Volatility(変動性)
Uncertainty(不確実性)
Complexity(複雑性)
Ambiguity(曖昧性)
を表す言葉だ。こうした不確実性の中で、入社時と同じ仕事が存続する保証はない。
社員がすべき仕事は変わって行く。
社員に適した仕事を用意する必要がある。

一方で、一定の離職率は受け入れないと仕方ないかもしれない。

企業は漫然と労働人口の変化に手をこまねいているわけではない。
変動要因としてのITイノベーションも配慮しなければならない。
人がやらなければ行けない領域を絞り込んでいる。
それを後押ししそうなのが、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)だろう。
より専門化した仕事しか残らないかもしれない。

その組織で必要な業務特性が変われば人への要請も変わる。

さて、その時に出たもう一つの話題が「内定辞退」だ。

私自身が就職活動をしていた時期は、いまから40年も前のことなので参考にはならないかもしれないが、そもそも内定を複数保持するというのはあまり発想はなかった。
断るつもりなら最初から内定を辞退する。

ギリギリまで待って「やはり辞めた」というのは想像できない。
だが、今の時代はいろいろ変わったようだ。

東洋経済の「内定辞退が5年前の3倍強!変わる採用戦略」を見ると以下のように記載がある。

2011年卒生と昨年の2016年卒生の調査結果を比べてみると、採用予定者数に対する辞退者数の割合が、5年間で3.4倍にも膨らんでいることがわかっています。
採用予定者数に対する内定者数の割合も5年間で1.6倍となっており、企業がある程度の辞退者を見越して内定を多めに出すスタイルに変わってきていることがわかります。

マイナビの調査データなを見て、簡単に以下のようなモデルを考えてみる。

30人の新卒者に、10人ずつ採用したい会社が3社あるとします。
均等に分ければ、どの会社も10人ずつ採用できます。

ですが、内定辞退を想定して15人に内定を出したとします。
どの会社も優秀な人を選ぶので、同じ人が3社の内定を受けたとします。

内定確保数を平均3社とすると、15人が3社分の内定を受けて、15人は内定を受けられなかったと言うことになります。

さて、こうなると次はどうなるでしょう。
募集している会社に格差があったとすると、新卒採用数は10人、5人、0人となります。
内定を出したのに採用しませんという会社が出てくることにもなります。

あまりに単純化したモデルですが、今の内定システムの欠陥が表現できます。
こうしたことを前提に考えると、一斉採用という仕組みを見直さないと十分な人員確保ができないことになります。

「今時の若い人はすぐに辞めてしまうのかな」という話は結局は、お互いに損得だけで付き合うことは信頼関係を損ないかねません。と言うのが感想です。

閑話休題

参考記事

「1年以内に辞める若者」が続々生まれるワケ
https://toyokeizai.net/articles/-/214707

数字で見る「労働市場の未来」 激減する就業者、変わる雇用
https://www.projectdesign.jp/201901/future-working/005827.php

内定辞退が5年前の3倍強!変わる採用戦略
https://toyokeizai.net/articles/-/127882

2018年卒の内定者の声と内定辞退率から2019年卒の新卒採用について考える
https://saponet.mynavi.jp/column/corp/2018%E5%B9%B4%E5%8D%92%E3%81%AE%E5%86%85%E5%AE%9A%E8%80%85%E3%81%AE%E5%A3%B0%E3%81%A8%E5%86%85%E5%AE%9A%E8%BE%9E%E9%80%80%E7%8E%87%E3%81%8B%E3%82%892019%E5%B9%B4%E5%8D%92%E3%81%AE%E6%96%B0%E5%8D%92/