記事クリップ:ひな人形のデザインに新風。伝統覆す「童顔」で急成長

イノベーションの都市伝説

ひな人形のデザインに新風。伝統覆す「童顔」で急成長
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00111/00036/

イノベーションや経営革新の必要条件は何だろう。

成功した事例を観るといくつかのパターンがある。

■絶体絶命の中から生まれる
この事例もそうだし、経営品質賞を受賞した万協製薬や、受賞はしていないものの石坂産業株式会社などもいったんはつぶれかけた会社を再建する中で、ビジネスモデルのイノベーションをしている。成功体験の強い会社にはイノベーションは生まれにくいことはわかる。しかし、企業の危機に瀕し、なんともならずにつぶれているケースも山のようにあるだろう。

■社員に反対されたときにこそ決断の時
こうした話もよく聞く。現状を変えようとしたときに一番の障害は、今を変えることに恐怖する取締役連中だ。今まさに変革のまっただ中にいる会社などを観ると、社長はまずは社員との対話を重視しているケースが目をひく。「古参の社員は反対しかしない」は善く聞く言葉だ。

■AならばBになっていない。
論理学的には、「AならばBである」が成立すれば、BはAであるための必要条件であり、AはBであるための十分条件になる。また、同時に「BでないならばAでない」も成立しなければならない。
「”イノベーションが起きる”のであれば、”その時は会社は危機の中にある”」が成立するためには、「”会社が危機的状況になければ”、”イノベーションは起きない”」も成立する。な訳ない。
逆に「”会社が危機的状況にあれば”、”イノベーションが起きる”」は、「”イノベーションが起きなければ”、”会社が危機的状況にない”」と云うことになる。こんな論理は成り立たない。

結局のところ、会社の危機的状況にどう対応するのかは、個々の企業の戦略で有り、個々の企業が現況をどう対応するのかは常に戦略のテーマだ。したがって、イノベーションは、特定の状況だから生み出されるのではなく。常に取り組む内容だろう。

そうした意味で、この記事のような物語は、後付けであろうとなかろうと経営者としての心が眼を溶いているようで興味深い。

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